【実際の声】施工管理の女性が良かったこと・きつかったこと

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施工管理は建設現場で工事全体を管理する役割をもつ、やりがいのある仕事です。女性のなかにも、「施工管理をやってみたい」と考える方もいるのではないでしょうか。しかし、建設業界は男性社会のイメージが強いため、女性が働くことに不安もあるかと思います。

今回は、施工管理として働く女性の実態や、施工管理に向いている女性の特徴などについて紹介します。

女性でも施工管理の仕事に就ける?

施工管理の仕事は、女性でも就くことができます。体力的なイメージが先行しがちですが、知識やスキル、コミュニケーション能力が重視される仕事でもあり、性別に関わらず適性をもつ人材が求められています。

また、施工管理の主な業務は、建設現場の工程管理や安全管理、原価管理、品質管理など、多岐にわたります。さらに、建設機械や資材の手配、現場スタッフの人数調整、発注者との打ち合わせ、現場作業員や技術者への指導など、業務の幅が広いのです。

施工管理の現場では、女性ならではの強みが発揮される場面も多くあります。個々の能力や努力次第で、活躍の場は大きく広がるでしょう。

施工管理の業務内容について詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。

施工管理の仕事内容は?主な業務や具体的な職種、年収ややりがいまで解説

施工管理の女性は年々増加中!

近年、雇用機会においても男女平等を推し進める動きが強まっていますが、建設業界では、まだまだ女性は少数派です。

国土交通省の調査によると、建設業における従業員数は男性15万7,418人に対して女性は2万2,816人、施工管理にあたる技術職は男性11万5,064人に対して女性は7,894人と、かなり女性が少ないことがわかります。

しかし、令和5年の調査で建設業における女性の雇用者数は前年よりも1万人増えているとの結果が出ています。今後はさらに、建設業界で働く女性が増えるかもしれません。

また、近年建設現場では、女性専用のトイレやシャワールーム、更衣室などの設備が整備されるようになり、女性でも働きやすい職場環境が整ってきています。市販されている女性用の作業着も増えており、企業側でも女性向けユニフォームの導入が進んでいます。

【実際の声】女性で施工管理ってどう?現場の実態

建設業界は女性比率が増えてきていますが、依然として少数派であることには違いありません。施工管理を目指すにあたり、実際に建設業界で働いている女性がどう感じているのかを知りたい方もいるでしょう。

そこで、実際に建設業界で働いている女性がどう感じているのか、良かったと思う点、きついと感じる点について紹介します。

女性が良かったと思う点

まずは、建設業界で働く女性が「この仕事をしていて良かった」と思う点から見ていきましょう。

「キャリアが築きやすい」

建設業界で働いて良かったこととして、キャリアが築きやすいことを挙げる女性もいます。

女性は男性に比べ、結婚や出産・育児などでキャリアがストップする可能性が考えられます。そのため、女性がキャリアを築くのは難しいとされています。

育児が落ち着いてから職場に復帰しても、業務内容が大幅に変わっているなどでついていけず、思うようにキャリアアップできないこともあります。

しかし、施工管理は基本的な業務が変わらないため、何らかの事情でブランクがあっても戻りやすいのです。特に、資格を取得したり専門的な技術を身につけたりしておくと、キャリアアップしやすいでしょう。

「女性の視点を活かせる」

男性では気づきにくい、女性ならではの視点が活かせる点を挙げる女性もいます。女性は細かいところに気づく方が多く、これまで見逃されていた危険な箇所を、女性ならではの視点で改善ができることがあるのです。そのきめ細やかさが社内で評価されることも多いでしょう。

また、来客が女性のときは同性ということもあり、寄り添った提案ができたり、話を引き出しやすかったりなどのメリットもあります。

女性がきついと思う点

キャリアを築きやすい、女性ならではの視点が活かせるなど、建設業界で女性が「ここが良かった」と感じる場面はいろいろあります。

ですがその一方で、「ここがきつい」と感じることもあるようです。建設業界で働く女性が、どのようなところをきついと感じるのかも知っておきましょう。

「設備に不安があった」

建設業界で働く女性がきついと思うことのひとつが、設備に関する不安です。男性中心の建設業界では、女性用の更衣室やトイレなどの社内設備が整っていないことがあります。更衣室やトイレが整備されていないと、困ることが多いでしょう。

とはいえ、最近は女性の建設業界への進出を後押しするために、社内設備を充実させる企業も増えてきています。

国も、女性が建設現場で使いやすい「快適トイレ」を設置するよう推進しており、補助金の給付も行っているため、今後はさらに働きやすくなっていくでしょう。

「育休や産休のときに不便を感じた」

女性が少ないために、一部では産休・育休などの制度が整っておらず不便を感じて困ったという女性もいます。

しかし、育休から復帰した方は技術者で65.4%、技能者で54.5%、事務系職員で68.0%と、いずれも半数以上に上り、復帰しやすい環境であるともいえるでしょう。不便に感じることなく働くために、入社前に産休・育休などの制度について確認することが大切です。

出典:国土交通省「建設業における女性の活躍推進に関する取組実態調査

「職場の風潮が合わなかった」

建設業界は男性が多いため、昔ながらの男性主体の風潮が続いている会社もあります。「女性にできるわけがない」など、初めから決めつけてくる方もいるかもしれません。そういった環境下で働くのは精神的なタフさを求められ、きつさを覚える女性もいるようです。

女性が施工管理の仕事に就くメリット

建設業界でも女性の活躍が期待されており、女性が力を発揮する場面が増えています。ここでは、女性が施工管理として働くメリットを3つの視点から整理しましょう。

女性視点で現場を管理・改善できる

女性特有のきめ細やかな観察力は、施工管理における安全対策やスケジュール管理の面でも強みとなります。現場ごとに異なる危険を察知する能力や、作業員の声から拾い上げたヒヤリ・ハットへの丁寧な対応など、女性ならではの視点が現場改善に大きく貢献しています。

キャリアの選択肢が広がる

結婚や出産といったライフイベントは、多くの女性にとって仕事を続けるかどうかの分岐点になりがちです。しかし、施工管理の仕事は、いったん離職してもキャリアを再構築しやすい職種のひとつです。

ブランクがあったとしても、原価管理や安全管理といった施工管理の基本的な業務内容は大きく変わることがなく、これまでの経験を生かして復職できる可能性が高いでしょう。

また、建設業界は今後も安定した需要が見込まれており、スキルのある施工管理は多くの企業から求められています。働く環境や条件を比較しながら、自分に合った職場を選べるのも大きな魅力です。

さらに、現場経験を積んで資格を取得すれば、年齢・性別・学歴などに関係なくキャリアアップを目指すことも可能です。未経験でも、実務経験を積み重ねながら施工管理技士の資格を取得し、最終的には大型案件などの管理を任されるまでに成長した女性も多数います。

施工管理のキャリアプランについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

施工管理のキャリアプラン|必要な資格やキャリアアップのポイントを制度変更も踏まえて解説

給与が高い

施工管理は、建設現場を指揮する重要なポジションであるため、業界内でも比較的高い給与が支払われます。国税庁の調査によると、女性全体の平均年収が約316万円と報告されています。

しかし、「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、女性の建築施工管理技士の平均年収は約482万円、土木施工管理技士では約437万円と、いずれも平均値よりも大きく上回っています。施工管理は資格の有無や実務経験によって評価されるため、女性でも実力次第で高収入を目指せます。

施工管理技士として高収入を目指す方法について詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。

施工管理技士の平均年収はいくら?働くメリット・魅力も解説

出典:
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査
e-Start 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査

女性が施工管理として働く際のポイント・注意点

女性が施工管理にチャレンジする際には、現場特有の環境や働き方について確認しておくと安心です。ここでは、女性が施工管理として働く上でのポイントや注意点を解説します。

求人で「女性」に関する記述を確認する

求人情報をチェックする際は、企業が女性の採用や活躍に対してどのような考えを持っているのかを見極めることが大切です。

「女性歓迎」「女性スタッフ活躍中」などの記載がある企業は、女性のための設備を準備していたり、柔軟な働き方に対応していたり、比較的女性が働きやすい環境が整っている傾向があります。

また、実際に女性社員が在籍している職場では、仕事に対する不安を相談しやすく、安心して働けるでしょう。一方で、求人に女性に関する記述がない場合は、未経験向けの研修制度があったり、働きやすい環境づくりに注力していたりするなど、事前に確認しておくことをおすすめします。

体調管理に気を配る

施工管理の業務には、現場の巡回や作業状況の確認、写真撮影など、屋外で行うものもあります。真夏の炎天下や真冬の寒さの中で業務をこなす場面もあるため、紫外線対策や防寒対策など、体調を崩さないための日頃の準備が欠かせません。

工期の遅れなどで残業が続いたり業務に負担がかかることもあるため、体調管理には気を配りましょう。

家族に反対される場合もある

女性が施工管理の仕事を選ぶ際には、家族から心配されることもあります。建設業界は今でも「きつい・汚い・危険」という間違ったイメージが残っており、身体への負担や安全面を懸念されるケースが少なくありません。

家族から反対されたとしても、自分がなぜこの仕事を選んだのか、最新の正しい現状を明確にしておくと、家族の理解を得やすくなるでしょう。

施工管理がきついといわれる理由や実態について詳しく知りたい方はこちらもあわせてご覧ください。

未経験でも可能な施工管理!きついといわれる理由と実態

施工管理に向いている女性の特徴

男性中心の職場できついと感じることもありますが、最近の建設業界では女性の比率が高まり、社内設備や産休・育休制度などが整っているところも増えてきています。

キャリアが築きやすく、産休・育休のあとに復帰しやすいなどのメリットもあるので、女性でも施工管理を目指す価値はあるでしょう。

しかし、どんな職業でも向き不向きはあるものです。施工管理の仕事に向いている女性は、どのような方なのでしょうか。

体を動かすことが好き

施工管理に向いている女性の特徴のひとつが、体を動かすことが好きだということです。

施工管理は現場の管理が主な業務ですが、現場巡回の際に歩いたり屋外で作業をすることが多々あります。

そのため、無理に体を鍛える必要はありませんが、体を動かすのが好きな方のほうが向いているといえるでしょう。

周囲と協力して物事に取り組むことが好き

施工管理はさまざまな方の協力で成り立っている工事現場のまとめ役です。なので、周囲と協力して物事に取り組むことが好きな方も、施工管理に向いています。

まとめ役である自分の指示に従うべきという力の誇示をしたり、単独行動を取ったりしていては周囲の理解を得られず、作業がスムーズに進まなくなってしまうでしょう。

施工管理に興味があり、身体を動かすことが好きでコミュニケーション能力に長けているのなら、施工管理の仕事を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

男性中心のイメージが強い建設業界では、近年女性の比率が増えていっています。まだまだ女性向けの社内設備や制度が不十分な会社もありますが、設備や制度が整っている会社も増えており、女性が働きやすい環境になってきています。

女性ならではの視点が活かせる、育休からの復帰がしやすくキャリアが築きやすいなどのメリットもあるので、女性が就職・転職先の候補として検討する価値はあるでしょう。

共同エンジニアリングは、未経験者や女性でも働きやすい環境が整っているので、「施工管理に興味があるけど不安がある」という方は、共同エンジニアリングで施工管理のキャリアを始めてはいかがでしょうか。

 

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