建設コンサルタントとは?仕事内容や難易度・必要なスキルなどを徹底解説!

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家や街を作る建設関連の仕事は、社会的貢献度が高いです。その中でも、建設コンサルタントは建設現場全体をプロデュースする役割を担っています。 建設コンサルタントを志望する方は、「交通量が少ない地域の社会資本を支えたい」「多くの人が行ってみたいと思うような壮大な橋梁の計画、都市設計をしたい」「人々の生活を豊かにしたい」と考えている方が多いようです。 今回は、建設コンサルタントの仕事内容や難易度、就業に役立つ資格、スキルをご紹介します。

建設コンサルタントとは?

建設コンサルタントとは、インフラ整備の総合的なプロデュースをする仕事です。私たちの街の道路や鉄道、河川、ダム、公園といった社会資本は、国や行政によって常に整えられ、維持管理されています。

このような社会資本を整備するための設計や事前調整、計画立案をし、クライアントに対して提案するのが建設コンサルタントです。着工するまでの前段階となる幅広い業務を担当します。

建設コンサルタントは国と国民の中立的な立場にたち、双方をつなぐ重要な役割を担います。公共事業に関わるものの、一般職にあたります。

なお、インフラに関連する都市開発の仕事については、以下の記事で詳しく解説しています。建設コンサルタントの仕事を知るうえでも参考にしてみてください。

都市開発に携われる仕事とは。6つの職種と関わり方を紹介

建設コンサルタントの仕事内容とその難易度

それでは、建設コンサルタントの仕事内容や難易度をみていきましょう。

仕事内容

インフラ整備は、事業主となる国や自治体、建設コンサルタント、建設会社の三者が共同して行うのが一般的です。そのなかでも建設コンサルタントは、着工するまでの業務を担当します。

基本的な仕事内容は、以下のとおりです。

・計画:事業の基本方針や概要などを策定する

・測量・調査:交通量や水質、環境保全などを含めて調査し、地形の測量を行う

・補償:事業に必要とされる用地を買収する

・設計:事業全体の設計図を作成する

「設計・施工分離の原則」に基づいた分類では、建設コンサルタントは建設関連業です。建設会社のように、建機を使って工事をすることはありません。

難易度

建設コンサルタントは社会資本に関する調査、計画策定がメインの業務です。案件によって社会資本の規模や種類は異な土木や建設に関する高度な専門知識とスキルが求められます。難易度は高いといえるでしょう。

一人前の建設コンサルタントになるには、最低でも5年以上の長い時間をかけて、実務経験を積み重ねていく必要があります。

建設コンサルタントのやりがいと大変なこと

次に、建設コンサルタントの仕事のやりがいと困難な一面をみていきましょう。

やりがいや楽しさ

建設コンサルタントは公共のインフラ整備に関わる、非常にやりがいのある仕事です。特に、官公庁や地方自治体を依頼主とする大規模事業に携われる機会が多くあります。自分の仕事が社会貢献につながっている実感が得られやすいでしょう。

また、自然災害の多い日本において、社会基盤の整備は重要度が高いです。人々の安全を守り、便利で豊かな生活を作れる仕事として、誇りをもって働くことができるでしょう。

さらに、建設コンサルタントが関わった構造物は、後世にわたって残り続けます。これも作り手としての醍醐味です。

大変なこと

やりがいはあるものの、インフラ関連の仕事は予算や工期が厳格に決められている案件が多く、激務になりやすい傾向があります。規模が大きくなるほど労働時間は長く、残業や休日出勤が多くなりがちです。

また、社会的な責任が大きいからこそ、プレッシャーものしかかります。設計や施工に不備があれば大きな損害や人々の暮らしに支障が出るため、気が抜けません。

建設コンサルタントの年収はどれくらい?

建設コンサルタントの平均年収は、630~1000万円といわれています。令和3年の民間給与実態統計調査(国税庁)によると、正社員の平均給与は508万円。一般的な会社員と比較して、平均年収は高いと考えて良いでしょう。

専門性が必要とされる仕事であるため、勤続年数や経験、資格が増えるとともに、収入アップが期待できます。

建設コンサルタントに必要なスキルと関連資格

建設コンサルタントは専門性が高く、計画の立案から調査、設計と幅が広い仕事です。必要なスキルや資格もみていきましょう。

建設コンサルタントに求められるスキル

建設コンサルタントは、クライアントに対して施工内容の説明や提案をして、承認を得る必要があります。その際、専門的な話や施工のメリットをわかりやすく伝える高いプレゼン能力が求められます。クライアントや地域住民との良好な関係を築くコミュニケーション能力も必要でしょう。

また、スケジュール通り円滑に業務を進めるためには、マネジメント力も必要です。複数の案件を一人で担当する場合が多いため、定期的に進捗や品質を確認しながら調整していかなければなりません。納期に遅れることがないよう、必要な工程や品質を確保するためのマネジメント力が求められます。

そのほか、現状の不備や改善点を見つけ出す問題解決能力、企画力も重要でしょう。

建設コンサルタントに関連した資格

建設コンサルタントになるために必須となる資格はなく、基本的に未経験でも就職できます。入社後に社内研修や自主勉強を行い、働きながら資格取得を目指すケースが多いです。

建設コンサルタントとして業務の幅を広げたい場合は、次のふたつの資格取得をおすすめします。

・技術士

文部科学省が認定する国家資格で、科学技術に関連する高度な知識と応用力を備えた技術者としての能力を証明します。試験には一次試験、二次試験があり、取得難易度は高めです。

・RCCM(Registered Civil Engineering Consulting Manager:シビルコンサルティングマネージャ)

一般社団法人 コンサルタンツ協会が認定する民間資格です。建設関連の技術者としての能力を証明するため、公共事業を発注する国土交通省も重要視しています。

そのほか、測量士や地質調査技士など、測量や地質調査、環境調査などに関連する資格も役に立ちます。

まとめ

建設関連の仕事のなかでも、建設コンサルタントは責任の大きい仕事です。計画の立て方や指導の仕方によっては、工事の進行や工期にも影響を与えかねません。高いコンサルティング能力が求められるので、志望動機をしっかりまとめて就業に臨みましょう。

建設関連の仕事に興味があるなら、施工管理もおすすめです。施工管理はゼネコンに従事し、現場で工事全体を管理する仕事です。建設コンサルタントも施工管理の役割に携わりますが、より工事現場に近いポジションで仕事したいという方は施工管理が向いています。人手不足のためニーズが大きく、採用のチャンスも広がるでしょう。

また、未経験での転職を考えている方は、「共同エンジニアリング」にお問い合わせください。次世代を担う若手を積極的に採用しており、未経験者向けの施工管理サポートを実施しています。研修が充実していて、専門技術研修では施工管理に関する基礎知識をはじめ、測量、積算、図面の見方などを基礎から学べます。建築設計ソフト講座ではシステムの基本操作のほか、平面図や立体図の作成方法まで社内で学習することが可能です。

現場に配属後もキャリアサポート、研修講師、営業担当、採用担当によるサポートを受けられるので安心です。建築関連の仕事に興味があっても未経験で迷っているなら、どうぞお気軽にご相談ください。

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