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管工事施工管理技士とは?
管工事施工管理技士とは、建設業法第27条第1項に基づく国家資格です。上下水道の配管設備、ガス配管、空調設備などの管工事のエキスパートとして、幅広いニーズがあります。
管工事施工管理技士には1級と2級の2種類があり、級によって業務範囲が異なります。まずは、それぞれの受験資格や試験内容の違いをみていきましょう。
なお、試験は国土交通大臣が指定する一般財団法人 全国建設研修センターが例年実施していて、合格すると「技術検定合格証明書」が交付されます。詳しい受験資格や手続きは、センターの公式サイトで確認しましょう。
出典:「技術検定」(一般財団法人 全国建設研修センター)
1級管工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士は、管工事施工管理技士の上位資格です。資格を取得すれば、建設業法で定める主任技術者、監理技術者などの立場で働けます。
受験資格
1級管工事施工管理技士の資格には専門的な知識が要求されるため、厳しい受験資格が設けられています。
第一次検定には最終学歴と実務経験の制限があり、誰でも受験できるわけではありません。指定学科の大学卒業資格を有している場合でも、3年以上の実務経験が必要です。実務経験が15年以上あれば、学歴を問わず受験できます。
ただし、1年以上の指導監督的実務経験が必須要件です。2級管工事施工管理技士験に合格していれば、第一次検定を受験できます。
試験の概要
1級管工事施工管理技士の試験は、第一次検定と第二次検定に分かれています。第一次検定は学科、第二次検定は実地試験で、それぞれ日を分けて開催されるため同時受験はできません。
第一次検定はマークシート方式で行われて、機械工学、施工管理法、法規の科目から出題されます。全体得点60%以上、うち施工管理法の得点50%以上が合格ラインです。
第二次検定は記述式による筆記試験です。施工管理法の知識や能力に関する問題が出題されます。第二次検定合格ラインは、得点60%以上です。
2級管工事施工管理技士
2級管工事施工管理技士は、管工事施工管理技士の登竜門的な資格です。資格を取得すると、一般建設業の専任技術者、主任技術者として働けます。
受験資格
2級管工事施工管理技士は、管工事に携わる方がまず目指すべき資格です。専門的な知識が必要ではあるものの、しっかり事前対策をすることで独学でも合格が目指せます。
2級管工事施工管理技士の第一次検定は、17歳以上であれば誰でも受験できます。学歴や実務経歴の制限はありません。
ただし、第二次検定を受験するには、指定学科の大学卒なら最短1年以上の実務経験が必要です。8年以上の実務経験があれば、学歴を問わず受験できます。
試験の概要
2級管工事施工管理技士の試験も、学科の第一次検定と実地の第二次検定があります。2級の場合は第一次検定と第二次が同日開催されるため、同時受験が可能です。第一次検定、第二次検定とも、得点60%以上が合格ラインとされています。
管工事施工管理技士の難易度
管工事施工管理技士試験の難易度は、公表されていません。ですが、資格試験の学校や通信教育講座などのデータから、1級、2級とも合格率は50~60%程度とされています。
資格の取得を目指す際に、合格の難易度を知ることは大切です。なかには合格率が20%の難関資格もあるため、管工事施工管理技士は比較的取りやすいと考えて良いでしょう。しっかり勉強すれば、十分合格を目指せます。
管工事施工管理技士を取得するメリット
管工事施工管理技士は、管工事の管理業務に関する専門知識、技術、経験を有することを証明する資格です。管工事の現場は多岐にわたるため、建設業界で資格者のニーズは高く、需要は安定しています。
管工事施工管理技士の資格を取得するメリットをみていきましょう。
資格取得で仕事の幅が広がる
資格を取得すると専門的な知識や技術があると評価されて、できる仕事の幅が広がります。大きな案件に携わり、実力を発揮するチャンスが得られるかもしれません。
1級管工事施工管理技士を取得すれば、特定建設業の専任技術者になれます。コミュニケーション能力や統率力も求められる、重要でやりがいのある仕事です。
2級管工事施工管理技士の場合は、一般建設業の専任技術者になれるチャンスです。工事の裏側を知り、視野や知見を広げるきっかけになるでしょう。
キャリアアップにつながる
管工事施工管理技士は、信頼を得やすい国家資格です。取得すれば社内評価が上がり、昇進に期待がもてます。クライアントからの信頼も得やすく、実力を発揮できるでしょう。
資格手当が出る企業もあり、収入アップや将来的な転職にも有利になります。
管工事施工管理技士になるための勉強方法
管工事施工管理技士の資格を取得するには、次の3つの方法があります。
・専門学校に通う
・通信講座を受講する
・テキストやアプリで独学する
それぞれの特徴やメリット、デメリットをみていきましょう。
専門学校に通う
管工事施工管理技士のコースがある工業系の専門学校に入学すれば、対面式授業で基礎からしっかり学べます。
履修内容によっては受験資格の実務経験が免除になる場合があるため、仕事を始めて間もない方にもおすすめです。コースが豊富な学校を選べば、管工事施工管理以外にも複数の施工管理関連の資格取得を目指すことができます。
一方で、専門学校は卒業までに時間と費用がかかります。2年制のコースでも、200万円以上の学費がかかるのが一般的です。また、昼間に授業を行う学校もあるため、仕事と通学の両立が難しい傾向があります。
通信講座を受講する
資格学校の通信講座は、自宅でプロの解説や記述問題の添削指導が受けられるのが魅力です。
通信講座には数日の短期コースから数か月の長期コースまであり、費用はさまざまです。WEB受講を取り入れている講座もあり、仕事と勉強を無理なく両立できます。専門学校より学費が安い講座が多く、なるべく費用負担を減らしたい方におすすめです。
一方で、学習管理が難しく、挫折しやすいデメリットがあります。また、講師がすぐそばにいないため、質問があってもすぐに回答が得られないことも多いです。
テキストやアプリで独学する
市販のテキストや問題集を使えば、独学もできます。テキストの購入費用だけで済むため、学校や通信講座を受講するより費用負担をおさえられるのが魅力です。
とはいえ、2級でも1日2時間の学習を半年前後続ける必要があり、学習管理が難しく、モチベーションが続きにくいと感じる方もいます。独学だと試験の情報を入手しにくいため、講習会も上手に活用しましょう。
派遣で働きながら学ぶのもおすすめ!
未経験者の場合は、費用負担や学習管理が難しい場合は、派遣で働きながら資格取得を目指すのもおすすめです。現場経験を積むことで、未経験でも多くの知識を習得できます。受験資格に必要な実績が積めるのも高ポイントです。
共同エンジニアリングでは、幅広い建設業の現場を経験できます。大手ゼネコンの現場もあり、経験の幅が広がるぶん資格取得のチャンスが広がります。現在、3,000名以上の技術社員を抱え、資格支援研修や資格取得手当もあり、スキルアップに集中できる環境が整っています。
まとめ
管工事の仕事には、未経験で特別な資格がなくても就業できます。とはいえ、資格を取得することで、より難易度の高い仕事にチャレンジでき、将来的な転職にも有利です。
管工事施工管理技士は難易度が高すぎず、独学でも取得を目指せる資格です。未経験の場合は、派遣を視野にいれることで、就業しやすく、現場で働きながら知識や実務経験を増やすことが可能です。ぜひ資格を取得し、管工事のスペシャリストを目指しましょう。