【例文付き】IT業界未経験者の志望動機の書き方と例文

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志望動機は採用の可否に影響する重要な項目です。しかし、IT業界未経験者だと、どのように志望動機を作成したらよいのかわからない方もいるのではないでしょうか。 この記事では、IT業界未経験者に向けて志望動機の書き方や例文を紹介します。

未経験でIT業界に転職する場合の志望動機のポイント

IT業界は人手不足のため、未経験者採用を強化している企業も多くあります。とはいえ専門的なスキルが求められるIT業界へ転職するのは簡単ではなく、志望動機でうまく入社意欲を伝えられるかが肝となります。

まずは、志望動機を作成するときのポイントを押さえておきましょう。

IT業界を選んだ理由を具体的にする

業界未経験者は、「なぜその業界を選んだのか」を志望動機に盛り込みましょう。これまで他の業界で培ってきた知識・スキルがあるぶん、IT業界の志望度や本気度が伝わらなければ、志望動機の説得力が下がってしまいます。

また、未経験者は業界に対して抱いていた「理想」と「現実」のギャップを感じ、早期離職するケースも珍しくありません。そのため企業側としても、未経験者の採用には慎重です。業界を選んだ理由に納得できなければ、不信感につながるでしょう。

IT業界を選んだ理由やきっかけには、自身のエピソードを盛り込むのがおすすめです。

たとえば、「普段から貴社のサービスを利用していて、IT技術の有用性に興味を持った」「趣味でデザインの制作をやっていて、本格的に仕事にしたいと思った」といった内容です。

また業界研究だけでなく、「なぜその企業を選んだのか」も大事です。IT関連企業は競合が多いため、志望した理由がどの会社でも通用する内容だと「自社でなくてもよいのでは」と思われてしまいます。

その企業でなくてはならない理由を見つけて盛り込みましょう。業界研究・企業研究を入念に行い、志望理由に深みをもたせることが大切です。

仕事への意欲や関心を伝える

企業は基本的に「自社で長く活躍できる人」を採用したいと考えています。とくに、IT業界は技術やトレンドの移り変わりが激しく、日々知識をアップデートする必要があります。熱意をもって仕事ができる人でなければ、長く活躍していくことは難しいかもしれません。

そのため、志望動機では仕事への意欲や関心をアピールすることが大切です。IT業界の現状や将来性を踏まえ、自分がどのように活躍していきたいのか、何をしたいのかを伝えましょう。

また、ITに関する資格があれば応募書類に記載します。資格取得に向けて勉強中であれば、そのことを履歴書に記載して積極的にアピールしましょう。

入社後の目標を伝える

入社後の目標を伝え、企業側に「採用するメリット」を感じてもらうことが大切です。具体的なキャリア目標を示すと、「意識の高さ」や「入社意欲」を伝えられます。

3年後、5年後、10年後にはどのようなスキルを身に付けていたいか、どのようなポジションにつきたいかなど、達成したい目標や意気込みを伝えましょう

業界未経験だと入社後の姿をイメージしにくいものですが、具体的に目標を伝えられれば「きちんと自己分析・業界分析できている」と好印象を与えられるでしょう。

【職種別】IT業界未経験の志望動機の例文

志望動機を作成するポイントがわかっても、思うように筆が進まない人も多いのではないでしょうか。ここでは、IT業界の職種別に志望動機の例文を紹介します。例文を参考にしつつ、自分なりの志望動機を作成しましょう。

例文1.プログラマーの場合

プログラマーはプログラミングをメインに行う職種です。IT業界の中では比較的転職しやすい職種ですが、扱う分野や会社によって求められるプログラミング言語の知識・スキルが異なります。

自分がどういったプログラミング言語を学んでいるのかをアピールすることが大切です。

【例文】

私は現在BtoCのサービス業で働いています。貴社の業務効率化システムを利用したことがきっかけで、エンドユーザーの役に立つシステムの開発に携わりたいと考えるようになりました。

もともとモノづくりが好きで、アイデアを1から形にすることにやりがいを感じるため、プログラマーを志望しました。

現在はJavaやPythonを独学で勉強しています。入社後は業務内容に応じて使用できる言語を増やしていき、将来的にはシステムエンジニアやITスペシャリストも目指したいと考えています。

例文2.システムエンジニアの場合

システムエンジニアはシステム開発において、要件定義・システム設計・プログラミングを行う職種です。

クライアントの要望をヒアリングしたりプロジェクトの進行管理を行ったりするため、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルも求められます。志望動機では、それらのスキルがあることもアピールしましょう。

【例文】

私は前職では営業職を担当していましたが、商談を通じて「お客様の要望を自分で形にしたい」と考えるようになり、システム開発に興味をもつようになりました。

貴社は未経験からのキャリアパス制度が充実しており、なにより「顧客第一」を理念に掲げていることに魅力を感じています。

採用いただけましたら、営業で身に付けたヒアリング力を活かし、ユーザー目線でのシステム開発をしたいと思っています。

例文3.セールスエンジニアの場合

セールスエンジニアは営業担当者とともにシステムの導入を検討しているクライアントへ営業し、製品・サービスの技術面での説明を行う職種です。セールスエンジニアという名だけあって、ITの専門知識だけでなく営業スキルも求められます。

営業職を経験していれば、交渉力やコミュニケーションスキルがあることを志望動機に盛り込みましょう

【例文】

私はIT業界に将来性を強く感じています。大手企業をはじめ多くの企業がDX化に取り組むなか、私もIT知識・スキルを活かして社会に貢献したいと思い、IT業界への転職を決めました。

そのような中、貴社の掲げる理念「技術力と人間力で成長し続ける会社へ」に感銘を受け、応募いたしました。

私は前職で法人営業をしていたこともあり、営業力には自信があります。クライアントの心情に配慮しつつ、持ち前の交渉力を活かして貴社とクライアントの架け橋になれたらと思います。

例文4.ITコンサルタントの場合

ITコンサルタントは、IT分野で悩みや課題を抱えるクライアントに対し、ITの知識・スキルを活かして解決策の提案からシステム導入、運用までサポートする職種です。

ITに関する専門的な知識と経験が求められるため、システムエンジニアやインフラエンジニアなどで経験を積んでキャリアアップするのが一般的です。

IT業界未経験での転職難易度は高めですが、コンサルタントとしての経験があればアピールできます。

【例文】

私は現在金融系のコンサルティングファームに勤めていますが、コンサルタントとしての幅を広げたく、ITコンサルタントを目指しています。IT業界は非常に将来性が高く、トレンドの変化も早いため新鮮で魅力的な業界だと思っています。

実際に金融業界ではFinTechの導入が進んでおり、IT技術による恩恵を受けています。IT業界は未経験ですが、コンサルタントとしての経験を活かして、クライアントの抱えるニーズを分析・解決できると考えています。

未経験者が気を付けたいIT業界の志望動機NG例

志望動機は採用の可否に影響する重要な部分です。IT業界で活躍できるポテンシャルがあっても、書き方次第では自分の魅力を伝えられず、落とされてしまうおそれがあります。ここでは、志望動機のNG例を紹介します。

NG例1.意欲を伝えられていない

志望動機でよく書いてしまいがちなのが、以下のような文章です。

・「教育制度が充実している点に魅力を感じました」

・「入社後に貴社で働きながら学びたいと考えています」

一見、向上心や勉強意欲をアピールできているように思えますが、会社の教育制度に頼った動機は「学ぶ意欲に欠けているのでは?」とマイナスな印象を与えるおそれがあります。

IT業界で働くには日々勉強が必要であるため、意欲の低い人は長続きしないと思われてしまいます。自ら行動し、学ぶ姿勢を伝える志望動機にしましょう。

NG例2.その企業でなければならない理由がない

どの企業でも通用する志望動機は「企業研究をしていない」「ほかの企業でもよいのでは?」と、志望度が低いと思われてしまうことがあります。以下のような志望理由は、志望度が低いと評価されるおそれがあるので気をつけましょう。

・「将来に備えてIT知識や技術が必要だと思い志望しました」

・「前職の経験を活かせると思い志望しました」

基本的にどの企業にも競合他社が存在します。応募企業にしかない強みや特徴、選ばれている理由を調べ、「なぜその企業を選んだのか」といった具体的な理由がなければ、採用担当者には刺さりません。

入念に業界研究・企業研究を行い、深みのある志望動機を作成しましょう

まとめ

IT業界未経験者は、志望動機で自分の入社意欲やチャレンジ精神をアピールすることが大切です。志望動機を作成する際は、まず業界研究・企業研究を行い、なぜその企業を選んだのか具体的に記載しましょう。

また入社後の目標も伝え、志望先企業で活躍できることをアピールすることが大切です。

異業種・異業界への転職を検討している方や、ものづくりに興味がある方は、以下の記事も参考にしてみてください。

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