施工管理が「意外と楽」といわれる理由|働きやすい職場を見つけるには?

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施工管理は、工事が安全かつ円滑に進むよう現場を指揮・監督する職業です。建設業界の仕事は激務なイメージをもたれやすいものの、「施工管理の仕事は意外と楽」という意見も少なくありません。 今回は、施工管理が「意外と楽」といわれる理由や働きやすい企業の選び方を紹介します。

施工管理が「意外と楽」といわれる理由

ここでは、施工管理の仕事が「意外と楽」といわれる理由を紹介します。

体力が必要な作業が少ない

施工管理の役割は、工事が円滑に進むように現場全体を指揮・監督することです。工事を直接行う作業員に比べて、体力的な負担は多くありません。

施工管理の仕事内容は多岐にわたりますが、工事のスケジュールを立て、工期が遅れないように「工程管理」するのが主な業務です。ほかにも、検査や施工写真を撮影する「品質管理」、利益を出すための「原価管理」、作業員の安全を守る「安全管理」といった業務もあります。

書類整理や工程表作成などのデスクワークもあるため、一日中外に出て仕事をするわけではありません。

残業が少なくなることが予想される

建設業は2024年4月1日まで、36協定で定められた時間外労働の上限規制が適用されていませんでした。そのため、他産業と比べて残業時間が長いことが問題視されていました。

しかし、2024年4月以降は建設業も時間外労働の上限規制の適用対象となっています。残業時間の上限は、原則月45時間以内、年360時間となり、過度な長時間労働を強いることは基本的にありません。

また、政府は建設業の休日確保にも力を注いでいることから、施工管理の労働環境は今後も改善されていくと予想されます。

休憩が3回あることが多い

労働基準法第34条では、労働時間が6時間以上8時間以下の場合は45分の休憩、労働時間が8時間を超える場合は最低1時間の休憩が必要とされています。オフィス勤務の会社員の場合、お昼に1時間休憩を取ることがほとんどです。

一方で建設業では、工事の規模に関わらず多くの建設現場で休憩を3回取るケースが多い傾向にあります。12時のお昼休憩に加え、10時と15時にも休憩をします。このように休憩を多く取ることで、体力的な負担が軽減されるほか、集中力が持続しやすいです。

関連記事:施工管理の仕事とは?職種ややりがいについて解説

施工管理を楽だと感じやすい人の特徴7選

施工管理は、体力的な負担が現場の作業員よりも少ないものの、決して楽な部分だけではありません。「施工管理の仕事が楽だ」と感じるのは、その人が施工管理の仕事に向いているためです。ここでは、施工管理を楽だと感じやすい人、向いている人の特徴を7つピックアップして紹介します。

1.決断力がある人

施工管理者は、工事現場の責任者にあたるポジションです。工事作業中に問題やトラブルが生じた場合、責任者である施工管理者の決断が求められることがあります。例えば、材料や機材の不足、人員欠如、近隣からのクレーム、事故などです。ときには思い切った決断が迫られることもあります。

決断力があれば、迅速に最適解を出すことができ、トラブルを最小限に抑えられるので工事がスムーズです。また、意思決定のスピードが早いと、工事現場の作業員からの信頼も得やすくなります。

2.スケジュール管理が得意な人

施工管理の仕事は、工事を期限までに終えられるよう徹底したスケジュール管理が求められます。納期から逆算してスケジュールを立て、悪天候やトラブルを想定して工程を管理する能力が必要です。

スケジュール管理ができないと、人員や経費の無駄も生まれてしまいます。また、工事が予定どおりに進まなければ長時間労働が発生してしまい、作業員を疲弊させ、ミスも誘発しやすくなります。こうした特徴から、施工管理に向いているのは、仕事や日常生活で計画的に物事を進められる人の傾向が高いです。

3.誰とでもコミュニケーションが取れる人

建設現場を取りまとめる施工管理者は、社内外のさまざまな人と関わります。誰とでもコミュニケーションが取れる人や人と関わることが好きな人は、施工管理の仕事が向いているといえるでしょう。

施工管理者は、自社の作業員に対して作業の指示を出します。工事現場では多くの人と関わるため、人によっては対応が難しい場合もありますが、上手にコミュニケーションを取ることで信頼関係を構築でき、指示も聞いてもらいやすくなります。

施工管理者は施主や関連企業と打ち合わせする機会もあり、相手の要望をきちんと汲み取るにはヒアリング力が欠かせません。

ほかにも、工事の音が原因で近隣住民からクレームが寄せられた際に対応するのも施工管理の仕事です。怒りを抑えてもらい、穏便に事態を収拾するには、丁寧な説明力が求められます。

4.危機管理能力がある人

施工管理の4大管理業務のひとつに「安全管理」があります。安全管理は、建設現場における安全な作業環境を整備する業務です。建設現場では高所作業や建設機械の操作など、危険な業務が多くあります。ひとつのミスが大きな事故につながり、死者が出てしまう可能性もあります。無事故で円滑に工事を進めるには、安全管理を徹底しなければいけません。

危機管理能力があれば、起こりうる危険を察知し、適切な対処ができます。物事を進めるのに慎重な人、リスク対策ができる人、周囲に注意を払える人などは、危機管理能力が高いといえます。

5.デスクワークが苦にならない人

施工管理は現場に出て指示を出すのがメインの業務ですが、進捗報告書や工程表、打ち合わせ資料の作成など、事務作業もあります。人によっては、現場よりもPCの前で作業していることが多いケースもあるでしょう。また、会社にもよりますが、ExcelやWordなどのOffice系ソフトの操作スキルを求められることもあります。

PCを操作するのが好きな人、デスクワークが得意な人は、施工管理の仕事を進める上で有利です。

6.勉強が好きな人

施工管理は、専門用語や業界特有の知識など、多量のインプットが求められる仕事です。未経験でも転職できますが、入社後も継続的な勉強が求められます。自分から学ぶ姿勢のある人、知識をアップデートするのが得意な人は、施工管理の仕事が向いているといえます。

また施工管理は、スキル・経験を積んだり、資格を取得したりすることで着実に年収をアップできる職業です。現場のプロフェッショナルとなり、高収入を目指したい人にも施工管理はおすすめです。

7.幅広い業務に携わりたい人

施工管理の業務は、大きく分けて「工程管理」「品質管理」「原価管理」「安全管理」があります。つまり、工事のスケジュールからお金の管理、関係各所との調整など、業務内容は多岐にわたります。日によってまったく異なる業務を行うケースもあり、さまざまなことに気を回さなくてはいけません。

幅広く業務をこなしたい人やマルチタスクが得意な人が、施工管理の仕事に向いているといえます。また、「ルーティンワークよりも毎日違う業務をこなしたい」という刺激を求める人にも適しています。

関連記事:施工管理に向いている人とは?コミュニケーション能力は重要?

働きやすい現場に就くためのポイント

ここでは、働きやすい現場に就くためのポイントを3つ紹介します。

派遣社員として働く

働きやすさを求める場合、正社員ではなく、派遣社員として働くのがひとつの方法です。派遣社員の場合、契約に基づいて仕事をすることになります。経験を積めば、働く現場や時間など、自分に合った工事を選択して限定的に働くことが可能です。契約の範囲を超えた残業もなく、肉体的な負担を最小限に抑えられ、ワークライフバランスも実現しやすくなります。

しかし、派遣社員は正社員と比べると給与が低く、安定性には欠ける傾向があります。長期的なキャリア形成には向いていない可能性もあるため注意も必要です。

自分に合った職種を選ぶ

施工管理には、建築・土木・電気・設備など、いくつか種類があります。例えば、電気の施工管理は、照明や変電・送電設備、配線などの工事を担当し、屋内での作業がほとんどです。屋内作業であれば、雨や雪、夏の猛暑などの影響は受けにくいといえます。天候による工事の延期も基本的にはありません。

ほかにも造園の施工管理は、学校・庭園・公園などの工事や道路緑化工事といった、比較的規模の小さい工事を担当するケースがほとんどです。使用する重機が少なく、工事の規模が小さい傾向があるため管理しやすい、といった特徴があります。

どの種類が「楽」というわけではありませんが、自分に合った分野を選択することで、あまり負担を感じずに働けます。

労働条件や口コミを確認してホワイト企業を選ぶ

働きやすい職場を選ぶためには、企業研究が重要です。気になる求人を見つけたら、SNSや口コミサイトなど、インターネットを駆使して情報を集め、ホワイト企業かどうかを見極めましょう。

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まとめ

施工管理の仕事が「意外と楽」といわれるのは、体力が必要な作業が意外と少ないことや残業が減っていることが理由として挙げられます。また、スケジュール管理が得意な人や誰とでもコミュニケーションが取れる人なども「意外と楽」と感じるでしょう。 施工管理は安定して需要があり、高収入を目指せる職業であるため、興味のある方はぜひ目指してみてください。