目次
施工管理者が服装を選ぶ必要性
施工管理の仕事では、安全を守るためにいつも服装に気を配る必要があります。主に着用するのは「作業着」で、シーンによっては「スーツ」も着用します。
現場の安全を守るため
施工管理者が服装を整えるべき理由として、最も重要なのが現場の安全確保です。建設作業には危険が伴うため、施工管理者は現場の責任者として、作業員の安全を守る重要な任務を担います。
施工管理者が身につける作業着は、安全に建設作業をするために作られた衣類です。現場で働く一人ひとりが作業着や装備品を正しく身につければ、事故のリスクを最小限に減らせます。
服装の乱れは気の緩みにつながるため、施工管理者がお手本となって作業員の安全意識を高めることが大切です。施工管理者が気崩さずに正しく作業服を着用していれば、作業員の服装の乱れを指摘する際にも、説得力が見込めます。
お客様や近隣住民からの信頼を高めるため
施工管理者が服装を正すのは、周囲からの信頼を得る意味合いもあります。建設現場はお客様や近隣住民などの多くの人から注目されており、作業員の服装が乱れていたり必要以上に汚れたりしていると、「だらしない現場」というイメージを与えがちです。
逆に、整った服装は周囲への印象を良くし、「安全管理がいきとどいた現場」としてアピールできます。施工管理者は現場の顔、作業員のお手本として、率先して服装を正す必要があるのです。
業界のイメージアップを図るため
施工管理者が服装を正すと、建設業界全体のイメージを良くする効果も期待できます。
汚れており気崩された作業着は、「危険・きつい・汚い(3K)」といった建設業界特有のマイナスイメージの代名詞でした。しかし、近年建設業界では機械化や働き方改革が進められており、「3K」と称される労働環境は改善されています。
昨今は若者向きに見栄えが良く機能性の高い作業服も登場してきました。施工管理者がお手本となってきちんとした着こなしをすれば、業界のイメージを改善できるでしょう。3Kのイメージの払拭は、不足する若手を建設業界にとり込むための重要課題でもあります。
連帯感を高めて作業をスムーズに遂行するため
施工管理者は現場で作業をする必要はなく、一般的な会社員のようにスーツで過ごすこともできます。とはいえ、スーツ姿だと作業員との間に壁ができやすく、現場になじみにくい側面があります。施工管理者が作業員と同じ服を着て働くのは、連帯感を示し、作業をスムーズに遂行するためにも重要です。連帯感が高まれば、現場の安全管理を行う目的にもつながります。
【シーンごとに解説!】施工管理の服装の基本
施工管理者は、業務目的やシーンにあわせて柔軟に服装を選ぶ必要があります。ここからは、「出勤時」「現場」「お客様や外部との打ち合わせ時」の3つのシーンについて、それぞれ服装の基本を解説します。
出勤時:スーツ
電車やバスなどの公共機関を使って出退勤する際は、施工管理者も一般の会社員と同様にスーツを着用するのがビジネスマナーです。作業着には、会社に着いてから着替えましょう。
作業着には会社名が入っているため、汚れた作業着のまま出勤してしまうと、企業のイメージダウンにつながるリスクがあります。
ただし、自転車や自家用車を利用する場合は利便性を重視し、作業着で出退勤しても良いとしている企業もあるので、事前に確認をしてください。
現場:作業着
建設現場での施工管理者の服装は、作業着が基本です。安全を確保するためにも、次の装備品も身につけてしっかり服装を整えましょう。
・ヘルメット
・腕章
・手袋
・安全靴
・安全帯
・マスク
施工管理者は現場のお手本として、身だしなみに気を配る必要があります。作業着が汚れたら洗濯をし、アイロンをかけたきれいな状態で着用することが大切です。
あわせて、次のようなアイテムを携帯すれば、現場の仕事がスムーズに進みます。
・ボールペン
・野帳
・腕時計
・電卓
・図面
・三角スケール
・メジャー
・デジタルカメラ
・スマートフォン
自費購入なら、おしゃれなデザインの作業着や、熱中症予防に効果的な「空調服」も選べます。ファンを内蔵した空調服は暑い季節でも汗が気にならず、作業効率が上がるため便利です。ただしホコリや粉じんが多い現場には向かないため、使用上の注意を確認してください。
また、現場でお客様に会う際にきちんとした印象を与えたい場合は、作業服の中にワイシャツやネクタイを着用するときもあります。
お客様や外部との打ち合わせ時:スーツ
現場以外でお客様や外部の人と打ち合わせをする際は、スーツを着用するのがマナーです。施工管理の業務範囲は広く、現場以外の仕事が多いため、TPOにあわせた服装を心掛けましょう。
女性と男性で施工管理の服装に違いはある?
近年は、施工管理者として現場で働く女性が増えています。女性だからこその注意点も理解しておきましょう。
原則として服装に男女の違いはない
施工管理の仕事には、原則男女の差はなく、女性でも現場は作業着、通勤や打ち合わせ時はスーツが基本です。
自費購入なら、レディース向けにスレンダーにデザインされた作業着が着られます。とはいえ、建設工事の現場で身につける作業着はおしゃれさよりも、安全性を重視して選ぶことが大切です。
スーツはスカートよりパンツスタイルのほうが動きやすく、作業着にも着替えやすいのでおすすめです。
女性の施工管理が気を付けたいポイント
女性の場合は、作業着のサイズに気を配る必要があります。
市販されている作業着の多くは男性用で、女性が着ると大きすぎて現場作業の邪魔になる場合があるからです。小さめの男性用作業着を女性の施工管理者に支給している企業もあるので、必ずサイズを確認しましょう。また、適したサイズの作業着が支給されないことを理由に、自費購入の金銭的負担が大きい場合は、会社に交渉して対処してください。
なお、女性の施工管理の実態については、以下の記事でも詳しく解説しています。
「【実際の声】女性が施工管理で勤務して良かったこと・きついと感じたこと」
服装以外も整えて!施工管理の髪型のルール
服装だけでなく、髪型も整えましょう。建設業界は全体的に髪型に対する自由度が高く、施工管理者の髪型にも明確なルールはありません。施工管理の仕事はお客様に接する機会も多いため、ある程度の制限はあるものの、近年は制限が比較的緩くなっています。
施工管理の髪型選びで重視すべきは、安全の確保しやすさと清潔感です。男性の場合は襟足にかからない程度の短髪にするとヘルメットが被りやすく、さわやかさを演出できます。長すぎると機械に巻き込まれるリスクもあるため、女性で髪が長い方は縛ってまとめましょう。
髪色について、服装規定で制限を設けている企業もあります。髪型や髪色は第一印象を大きく左右するため、企業のイメージを損なわず、まわりから信頼を得やすい髪型を選ぶことが大切です。
まとめ
施工管理者は、建設現場を統括するリーダーです。現場の安全と良い企業イメージを守るためにも、率先して身だしなみを整えて仕事に取り組みましょう。
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