20代で未経験職種への転職はできる？成功の秘訣やおすすめの職種を紹介

20代の未経験職種への転職は難しい？

未経験職種への転職は、20代の前半と後半で、難易度や重視される点が違います。まずは、それぞれの年齢層における特徴を確認しておきましょう。

20代前半の場合

20代前半では、未経験職種への転職難易度は低い傾向です。社会人経験が浅い時期なので、実績やスキルをあまり重視されないからです。また、20代前半を「第二新卒」として扱い、採用枠を用意する企業が多い点も、有利に働きます。なお、第二新卒は、卒業して就職後概ね3年程度の社会人経験を持つ方々が該当します。

このような20代前半の転職では、基本的なビジネスマナーが身に付いているか、将来性を感じさせるかが重視されます。

20代後半の場合

20代後半は、前半より社会人経験が長い分、実績やスキルが重視されます。ある程度の経験やスキルがある前提で即戦力を求める企業が多くなり、経験のない職種への転職は難しくなりがちです。

ただし、新卒者の早期退職や人材不足にともない、若手を積極的に採用する企業もあります。そのため、30代以降と比べれば、未経験職種へ転職しやすいといえるでしょう。

20代の未経験職種への転職を成功させるポイント

20代の未経験職種への転職を成功させるポイントが、6つあります。

1.前職での経験が活かせる職種を選ぶ
2.転職理由を明確にする
3.転職後のキャリアを具体的に想像する
4.働きながら転職先を見つける
5.役立つ資格を取得する
6.転職エージェントを利用する

転職を成功させるため、どのように役立つのかについて、順番に解説します。

1.前職での経験が活かせる職種を選ぶ

前職での経験が活かせる職種を転職先に選ぶと、転職を成功させやすくなります。20代の転職では実績が重視されづらいとはいえ、少しでも経験・知識があるほうが採用されやすくなるからです。

一例をあげると、下記の通りです。

スキルと転職の関係については、下記の記事で詳しく解説しています。

「転職したいけどスキルがない」と悩む20代こそ転職すべき理由

2.転職理由を明確にする

転職をスムーズに進めるには、転職理由を具体化して整理しておくことも大切です。採用面接において、明確でポジティブな転職理由を伝えられるとポテンシャルを評価してもらいやすくなるためです。

20代の転職では、実績よりも本人の意欲や将来性が重視される傾向にあります。そのため、採用されるには、いかに自分のやる気を具体的に伝えられるかが重要です。実現したい目標や達成までのプランを示せるようにしておくなど、転職を希望する理由を明確にしておきましょう。

3.転職後のキャリアを具体的に想像する

転職後のキャリアを具体的にイメージしてから転職先を選ぶことで、転職後のミスマッチを防げます。「何となく面白そう」といった曖昧なイメージで転職すると、業務の内容や難易度・職場の雰囲気・忙しさなどが想像とかけ離れていて、後悔する原因になりかねません。

どのような業界なのか詳しく調べ、自分が希望するキャリアを築けそうか確認してから、転職先を選びましょう。

4.働きながら転職先を見つける

転職後のミスマッチを避けるには、特別休暇を活用するなどして、働きながら転職先を見つける方法が有効です。現在の勤め先があることで、転職活動に思いのほか時間がかかってしまっても、焦らずに希望の転職先を探し続けられるからです。

早々に退職してしまうと収入が途絶えるので、どうしても焦りが生じ、手頃なところで妥協して、合わない転職先を選んでしまうリスクがあります。また、焦りがあると、履歴書の記載や面接の受け答えにも力が入らなくなってしまいがちです。

5.役立つ資格を取得する

転職を希望する業界や企業において役立つ資格を取得しておくことで、転職の成功率を高められます。業務に関係する実績がない分、資格を保持しておけば、知識やスキルがあることをアピールできるからです。即戦力を求める企業でも、資格があれば採用されやすくなるでしょう。

また、「業務に必要な資格を把握し、勉強して取得した」という事実が、業務への意欲ややる気を裏付ける材料になります。採用側に良い印象をもってもらい、ほかの求職者と差をつける上でも資格の取得は効果的です。

6.転職エージェントを利用する

「最適な転職先を自力で見つけるのが難しい」「効果的に採用面接対策をしたい」といった悩みや希望があるなら、転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントを利用すると、条件に合った求人探しや転職に向けたプロからのアドバイスなど、さまざまなサポートを受けられます。

利用する際は複数の転職エージェントに登録し、自分に合ったところを利用すると効率的です。

20代の未経験職種への転職失敗例

転職を成功させるには、よくある失敗例を把握し、同じ失敗をしないように注意することも大切です。ここでは20代の未経験職種への転職失敗例を3つ紹介します。

安易に転職先を決めてしまった

20代の未経験職種への転職でよくある失敗が、安易に転職先を決めてしまうことです。転職時は、現在の仕事を少しでも早く辞めたいと思うあまり、転職先の条件などをきちんと精査しないまま、内定が出てすぐに就職を決めてしまうことがあります。

安易に転職すると、「年収をきちんと確認しなかった結果、前職よりも大幅に下がった」といった後悔をするリスクが高くなるため注意が必要です。

なお、一般的に年収は短期間で大幅に上がることはありません。自分を安売りせず、年収の上がり幅まで考慮して転職先を選びましょう。

ミスマッチが重なり転職の回数が増えてしまうことの影響については、下記の記事で解説しています。

転職回数が多いと人生終わりって本当？一般的な転職の回数とは？

社風が合わないことに入社してから気づいた

未経験職種に転職し、実際に仕事をしてはじめて「社風が合わない」「前職のほうがよかった」などと感じる場合があります。実際に経験のない業界・企業は、イメージと異なる場合が多いため注意が必要です。

特に大手企業から中小企業への転職や、業種や職種を変える場合は、入社後のギャップが生じやすくなります。

求人情報と実態が全然違った

転職サイトの求人情報が実態とはまったく違うというトラブルにも注意が必要です。転職サイトの求人条件は企業からの情報をもとに掲載しています。そのため、仮に企業側が意図的に業務内容・残業・休日・福利厚生などに関して実態と異なる内容を伝えていれば、サイトの情報も誤った内容になります。

想定より労働条件が悪い企業やブラック企業に入社するリスクを避けるためには、内定が出た時点で条件面の事実確認を行うのが有効です。不安な場合はあらかじめ転職エージェントなどに相談しておくのが良いでしょう。

20代が未経験でも転職成功しやすい職種・業界例

未経験でも転職しやすい職種や業界には、共通する特徴が3つあります。 ・人手が不足している ・未経験採用が充実している ・市場の成長が期待できる それぞれの特徴に当てはまる職種や業界の例を紹介します。

人手が不足している

人手不足の業界や職種は、中途採用を含めて積極的に採用をしていることから、未経験者の転職でも採用されやすい傾向にあります。また、人手不足になる業界は需要が高いことが多く、将来性が期待できるのもポイントです。

人手が不足している業界の代表例は下記の通りです。

・介護職
・医療関係
・建設業界
・配送、流通業界　など

関連記事：【2024年】建設業界は今後どうなる？業界のふたつの課題と対策

未経験採用が充実している

未経験採用が充実している業界や職種も、未経験での転職先に向いています。「未経験でも採用されやすい」という点でも適していますが、採用後の教育制度が充実している可能性が高いのが、大きな利点です。

未経験採用が充実している業界の一例を紹介します。

・営業
・事務
・コンサルタント
・ITエンジニア
・施工管理　など

市場の成長が期待できる

市場の成長が期待できる業界なども、20代の未経験で転職成功しやすい転職先です。成長段階にある業界や企業では、新たな人材を多く獲得したいと考える場合が多く、採用されやすい傾向にあります。

市場の成長が期待できる業界の代表例は、下記の通りです。

・IT業界
・Web関連
・AI関連　など

まとめ

20代の未経験職種への転職は、20代前半のほうが後半よりも難易度が低い傾向にあります。転職を成功させるには、「前職での経験が活かせる職種を選ぶ」「転職したい理由を明確にする」などのポイントを押さえることが大切です。今回紹介した成功の秘訣などを参考に、自分に合った転職先を選びましょう。

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