施工管理の仕事がきついと感じる9つの理由
施工管理は、「未経験者にはきつい」と言われることがあります。
まずは、その理由と実態について解説しましょう。
労働時間が長い時期がある
施工管理は、繁忙期や竣工間際に労働時間が長くなる傾向があります。
納期近くになると、それに間に合わせようと作業を詰め込むことが多く、定時で上がれないこともしばしばです。
そのため、「定時で上がれる仕事をしたい」「残業なしの仕事が良い」と考えている人は、施工管理の仕事はきつい、合わないと感じるかもしれません。
とはいえ、現場によっても労働時間は異なります。
あらかじめ部品を作って、それを組み立てていくような工法だと残業はあまりありません。また、木造の戸建てなどの工事では特定の時間外に音を出せないので、定時で作業が終わることが多いです。
このようなケースでは、その後行う事務作業のボリュームによって、残業時間が決まることになります。
年間休日が少ない
施工管理は、現場都合で休日が変動する場合があり、年間休日が少ない傾向にあります。完全週休2日制で働きたいと思っている人には向いていない職業といえるでしょう。
年間休日が少ない理由は、工期に間に合わせるためにスケジュールの調整が必要な点にあります。発注者からの依頼時点でタイトなスケジュールになっているケースが多く、トラブルや悪天候によって工事ができない日があると、休日を削らざるを得ません。結果として、施工管理は休日が少なくなりがちです。
ただし、建設業においては週休2日工事が国をあげて推進されています。特に公共工事(直轄工事)では、2022年度時点で99.6%(2017年度時点では45.0%)が通期の週休2日工事を実施しているほか、民間工事においても適切な工期設定や週休2日の確保について働きかけが行われており、今後改善していく可能性が高いでしょう。
また、派遣として勤める場合、36協定に従っているので無理な残業やサービス残業はありません。未経験で挑戦する場合や、給与トラブルを回避したい場合は、派遣会社に勤めると安心でしょう。
出典:
国土交通省「建設業の働き方改革の推進」
国土交通省「通期の週休2日対象工事の実施状況」
体力的にきつい
管理する仕事とはいえ、働く場所は工事現場です。現場にいる間は立ちっぱなしで、体力が求められる仕事なので、未経験の人だと慣れるまではきついと感じることが多いでしょう。
また、安全のために季節に関係なく、長袖の作業服を着用する必要があります。夏場、汗だくでも長袖の作業服を脱げないため、それがつらいと感じる人も多くいるようです。
一方、体を動かすことが好きな人や、体力に自信がある人であれば、楽しさを見出しやすいともいえます。
職人さんとのやりとりが大変と感じることがある

職人さんの中にはストレートに物事を言う人もいるため、職人さんとのやり取りが大変だと感じる人もいるようです。特に、これまで現場で働いたことがない未経験者だと、慣れるまでは職人さんとのコミュニケーションに気を遣うこともしばしばでしょう。
ただし、職人さんは裏表がないことが多く、どろどろとした人間関係で悩むことは少ないです。最初は大変に感じるとしても、慣れてしまえば楽にやり取りできるようになるでしょう。
発注者と現場の板挟みになることがある
施工管理の主な仕事は、会社と発注者、作業員それぞれから要望を聞き取り、調整することです。それぞれ立場が異なるため、理不尽な要求を突き付けられることも少なくありません。
特に、発注者から実現が難しい要求をされたり、クレームを受けたりする場合は多いのです。しかし、施工管理は工事を請け負う立場であるため、できる限り要望に応じなければいけません。
発注者の要望をそのまま作業員に伝えると、作業員側から苦情を受ける可能性もあります。どうすれば作業員が納得して仕事をしてくれるのか、どうすれば要望に応えつつ負担が少なくなるのかなどを考えて、工事のスケジュールや作業手順などを調整するのが施工管理の仕事です。
双方の要求にうまく応えることができると、達成感が得られます。施工管理がやりがいを感じられる瞬間のひとつです。
転勤や出張がある会社が多い
施工管理のなかには現場が終わるごとに転勤する人もいます。そのため、単身赴任の人が多く、家族と離れることで家族とのコミュニケーションが減るといった問題が生じやすいのがデメリットです。
ただし、地場のゼネコンだと特定エリアでの仕事に限られるため、転勤になるケースは稀です。「転勤や出張はちょっと……」という方は、そういったところを探すと良いでしょう。
在宅勤務ができない可能性が高い
仕事の特性上、現場に出ないと仕事ができないケースが多く、在宅勤務が根づいていません。
とはいえ、ICT技術の導入などにより、近年は在宅勤務ができる会社も少しずつ出てきています。
雑用が多い
施工管理は「現場監督」といわれているものの、伝票整理や現場の清掃、会議の準備など雑用が多い仕事でもあります。施工管理の仕事には、働きやすいように現場を整える役目も含まれているからです。
最初のうちは雑用をお願いされることが多く、きついと感じるかもしれません。
一方、そのような「誰でもできる」仕事を面倒臭がらず完璧にこなせるような人材は、どの現場でも求められます。施工管理としてだけではなく、社会人としてのスキルを身に付けていくためにも、大切なステップといえるでしょう。
給料が仕事に見合わない
施工管理の平均年収は比較的高めです。ただし、資格の保有数や勤務先、各種手当の有無によって年収の差が激しく、若年層や経験の浅い方だと300万円代の場合もあります。
施工管理は現場の仕事を終えてから事務作業を行う場合もあり、繁忙期や竣工間際では残業が増えることもあるため、労働時間に合った給料がもらえていないと不満をもつ人がいるのも事実です。
勉強することが多い
施工管理も含め、建設業でキャリアアップしていくには資格の取得が不可欠です。しかし、施工管理は時期によって労働時間が長くなることもあり、勉強時間を毎日確保するのは難しいことが多いです。
キャリアアップにつながる資格としては1級・2級施工管理技士がありますが、勉強時間の目安はどちらも100時間〜400時間程度といわれています。
毎日2時間の勉強時間を確保できたとしても、最低1.6か月以上はかかるという計算です。ひとつの資格を取るのにも、一定の時間を要します。
毎日の労働に加えて、継続的に勉強をする必要があるため、地道な努力が苦手な方にとってはきついと感じてしまうかもしれません。
施工管理のきつさを乗り越える4つの対処法

施工管理の仕事はきついといわれていますが、休日の過ごし方や考え方を変えるだけでも、前向きに考えやすくなります。
ここからは、きつさを乗り越える対処法をご紹介します。
リフレッシュする時間を作る
休日は家で過ごすよりも、外に出てリフレッシュすることがおすすめです。友人と出かけたり、散歩に出かけたり、スポーツジムに行ったりなど自分なりのリフレッシュ方法で構 いません。
休日に寝すぎてしまう方や、ずっと家で過ごしているという方は要注意です。休日の過ごし方を変えて、仕事のストレスを軽減させましょう。
同僚や友人に相談する
仕事がつらいと感じているときは、そう感じる理由や悩みを同僚や友人に話すだけでもストレス軽減につながります。 同僚にも相談しづらい方は、家族や友人などの身近にいる人に相談してみると良いでしょう。周囲に相談する人がいない場合は、下記のような公共機関の相談窓口を活用してみてください。
厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」
仕事と自分の将来に向き合う
きついと感じてしまう原因のひとつに、仕事の適性がないことが考えられます。
ただし、入社して間もない新入社員の場合、適性があるかどうかはまだわかりません。明確に判断するために、最低でも1年以上は勤務することをおすすめします。
新入社員の場合、きつい仕事で精一杯になってしまって、余裕がなくなっていることも多いです。そのようなときは、将来の自分をイメージしてみてください。
今つらい状態が続いていたとしても、経験や実績を積み、資格取得などに励むことで、自ずと建築業界で活躍できる日が来るでしょう。
特に、明確な目標を持って施工管理の仕事を始めた方は、その夢を思い出すだけでもモチベーションの回復につながります。
転職を検討する
上記の対処法を試してみてもつらい方は、転職を検討してみると良いでしょう。
きついと思っている理由や理想の将来像、仕事に求める条件を洗い出し、環境を改善できる転職先を探してみてください。
長時間労働に悩んでいる方や大手案件の現場で経験を積みたいと考えている方は、正社員ではなく派遣という働き方もおすすめです。
共同エンジニアリングでは、大手案件を中心にご紹介しています。ご興味のある方はぜひ一度ご応募くださいませ。 転職先を探す際のポイントを紹介します。
残業に関する悩みを解消したい場合
残業に関する悩みを解消したいと考えている方は、働き方改革を推進している企業を探しましょう。働き方改革に取り組んでいる企業は増えてきており、残業時間に関して国からの目も厳しくなっています。
働き方改革に力を入れている企業であれば、残業時間が短い可能性が高いでしょう。また、取引先を確認するのもおすすめです。リフォームや改修工事案件がメインの企業であれば、比較的残業時間が少ない傾向にあります。
休日に関する悩みを解消したい場合
休日に関する悩みを解消したいと考えている方も、働き方改革を推進している企業がおすすめです。働き方改革は、残業時間を減らすだけの取り組みではなく、十分な休日を確保するのも目的のひとつです。
ホームページをチェックして働き方改革に力を入れているのがわかる場合は、十分に休日を取得できる可能性が高いでしょう。また、施工管理の経験を活かして、別の職種で働くのもおすすめです。
現場作業員は体力仕事ではありますが、シフト制であることも多く、安定した休日が確保しやすい仕事です。施工管理としての経験も活かせます。
給料に関する悩みを解消したい場合
給料に関する悩みを解消したい場合は、大規模な企業に転職するのがおすすめです。大規模な企業への転職は容易ではありませんが、施工管理としての実績が豊富で、施工管理技士のような資格を取得していれば十分に狙えます。
大規模な企業でなくとも、手当や福利厚生が充実している企業に転職できれば、給料にまつわる悩みは解消されるでしょう。建設業界は慢性的な人手不足であるため、採用に力を入れるために福利厚生を手厚くしている企業が増えてきています。
そういった企業を見つけて転職に成功すれば、給料面での悩みは解消されるでしょう。
きついといわれる施工管理の7つの魅力
決して楽とはいえない施工管理の仕事ですが、その分やりがいの大きい仕事です。ここでは施工管理の7つの魅力を紹介します。
現場が終わった後の達成感は格別
施工管理の仕事は、図面作成から建物の引き渡しまで、すべての工程に携わります。スムーズに現場作業を進めていくためには、さまざまな方と協力しなければなりません。一人で作業をするよりも、仕事の難易度は高いでしょう。その分、完成させたときの達成感は大きく、やりがいを感じられます。
社会貢献が目に見える形で残る
施工管理は公共事業などの規模が大きい仕事にも携われます。
何十年も使われ続ける建物の建設に携わった経験は、自信ややりがいにつながるはずです。インフラなどの大型建造物の施工に携われるのは、施工管理ならではといえるでしょう。
また、完成した建築物が地域の一部となって後世に残るのも施工管理のやりがいのひとつです。
働きやすい環境が整えられてきている
施工管理をおすすめする理由のひとつは、働きやすい環境になってきていることです。
具体的には、次のふたつが関係しています。
働き方改革の浸透
2024年から、建設業界でも時間外労働(残業時間)の罰則付き上限規制が適用されます。これにより、雇用主が過度な残業を求めることはできなくなるということです。
また、週休2日制の導入も進んでおり、これにより年間休日の増加が見込めます。
加えて、施工管理の効率化や書類削減に取り組む企業も多くなっており、施工管理の雑用などの負担の軽減も期待できます。
詳しくは、以下サイトをご覧ください。
厚生労働省「令和6年4月1日から時間外労働の上限規制が適用されます」
ITツールやAIの導入
近年では、建設業界向けのAIやロボットが開発されています。軽作業などは機械に取って代わられる流れになっていくでしょう。
また、書類のペーパーレス化も進んでおり、今後は書類を用意したり、整理したりといった作業も削減されていきます。
一部の企業ではオンラインでの打ち合わせなども可能となっています。業界全体のデジタル化が進むことで、人手が必要になる業務が減り、負担は大幅に軽減にされていくでしょう。
将来性が高い
将来性の点からも施工管理はおすすめの仕事です。AIの発達によって、将来的にニーズがなくなる職種もありますが、施工管理については今後もニーズは続くと考えられます。
その理由は次の2つです。
建設業はなくならない仕事
建物や公共交通機関がある限り、建築という仕事はなくなりません。
いくらデジタル化が進んでいるとはいえ、施工管理の仕事は人が行う必要があります。
また、新築工事のほかに、今後は社会インフラの老朽化によってメンテナンスなどの必要も生じるでしょう。このようなことから、建設関連の仕事は需要が高まると予想されます。
人手不足で需要が高まっている
高齢化による人手不足で、建設業は担い手の確保が急務となっています。
国土交通省の報告によると、建設業就業者は55歳以上が約34%、29歳以下が約11%です。
出典:国土交通省「建設産業をめぐる現状と課題」
このままだと、高齢の建設業就業者が退職した後に引き継ぐ人がいなくなるため、人材の確保が急務とされています。
なお、施工管理の将来性については、こちらもご覧ください。
「施工管理職の将来性は?現状と今後の見通しが明るい理由を徹底解説!」
資格を取得すればキャリアアップできる
働きながら資格を取得すれば、キャリアアップができるのも施工管理の魅力です。
2級施工管理技士の資格があれば、主任技術者や管理技士になれます。そして、1級施工管理技士の資格があれば業務範囲が広がり、大規模な建設現場に関われるようになります。
ほかの専門職では、人為的な判断による評価でキャリアを積んでいくことも多いでしょう。評価指標が曖昧だと、キャリアについて悩む場面もあるかもしれません。一方、施工管理の価値を定めるのは資格であるため、キャリアアップの目安がわかりやすいのがメリットです。
施工管理のキャリアアップに役立つ資格についてはこちらもご覧ください。
「建設業で役立つ資格とは?キャリアアップ・転職に有利なおすすめ資格一覧」
資格取得で大幅な給料アップが期待できる
ほかの職種と比べると、施工管理は給料が高めといえます。なかには、年収1,000万円以上稼ぐ人もいます。
施工管理の平均給与は以下の通りです。
・建築施工管理:641.6万円
・土木施工管理:596.5万円
国税庁によると日本の平均給与は460万円ですから、施工管理は給料が高めといえます。
出典:
職業情報提供サイト jobtag「建築施工管理技術者」
職業情報提供サイト jobtag「土木施工管理技術者」
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」
ただし、この平均給与には、資格をたくさん取って資格手当を取得している人、また残業代で給与が上がっている人なども含まれます。
最初からいきなりこの給与を得られるわけではないことには注意しておきましょう。
経験を積んで資格を取得していくことで、大幅な年収アップが期待できます。
収入アップを目指すためのポイントを詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
「施工管理技士の平均年収はいくら?働くメリット・魅力も解説」
正社員型派遣なら大企業での就業も可能
施工管理派遣なら、未経験から大企業の案件に携わることも可能です。
たとえ資格を取得していても、大手ゼネコンでは学歴や高いスキルが求められるため、入社するのはかなりハードルが高いです。正社員型派遣であれば、そのような大規模案件に関われるため、「最先端の技術を見てみたい」「工事現場に関わることが好き」という人には大きなメリットといえるでしょう。テレビCMで有名な企業で働くことも夢ではありません。
正社員型派遣における施工管理のメリットについては、こちらの記事もご覧ください。
「施工管理派遣のメリット・デメリット!派遣会社を選ぶ3つのポイント」
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施工管理が向いている人の特徴
施工管理が向いている人の特徴は、下記の通りです。
・体力がある
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・スケジュールの管理が得意
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これらの特徴に当てはまる方は、施工管理として活躍できるでしょう。少しでも施工管理に興味があるなら、ぜひチャレンジしてみてください。
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施工管理が向いている人の特徴について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
「施工管理に向いている人の特徴10選!向いていない人の特徴ややりがいも解説」
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まとめ
きついと言われがちの施工管理の仕事ですが、給料が高く、将来性もある魅力的な仕事です。
近年は働き方改革が進んでおり、2024年4月からは長時間労働の上限規制も行われます。ITツールやAIの導入によって、業務効率化や人員の縮小も期待できるため、今後は労働環境の改善が見込まれるでしょう。
また、施工管理の仕事はなくなることがなく、人手不足により需要も高いため将来性のある仕事です。資格を取得すればキャリアアップも見込めます。
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