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公務員からの転職は難しくない
公務員と民間の会社員は仕事の性質や働き方が異なるため、「公務員からの転職は難しい」といわれています。ですが、公務員だからではなく、異業種への転職自体が難しいのです。
異業種への転職が難しいのは、一般的な会社員でも同じです。公務員としての経歴が民間企業から敬遠されるわけではありません。
企業としても、社会人経験があり、前(現)職が公務員という優秀な人材を採用できるのは大きなメリットがあります。ですが、多くの企業が新卒以外の転職希望者に求めているのは、即戦力です。
前職の経験が活かせる業界・業種でないと、優秀な人材でも転職は難しい傾向があります。まずは、転職先の業界選びから始めましょう。
公務員からの転職先におすすめの仕事5選
公務員からの転職に向いているのは、次の業界です。
・人材業界
・不動産業界
・建設業界
・介護業界
・IT業界
それぞれ詳しくみていきましょう。
人材業界
公務員は仕事柄、さまざまな人に接する機会が多い傾向があります。立場や職種が異なる相手と一緒に仕事をするのに慣れているため、人材業界に転職すると活躍できる可能性が高いです。
人材業界とは、求職者と人材を求める企業を繋ぐ仕事全般をいい、人材派遣・人材紹介・求人広告・人材コンサルティング業など、業種はさまざまです。
人間関係の構築が得意な方や人材管理のスキルがある方は歓迎されます。
不動産業界
公務員は市民応接や外部との交渉でコミュニケーション能力が身につきやすいため、不動産業界にも向いています。公務員の仕事で培った対人能力が活かせる可能性の高い業界です。
不動産業界とは土地や建物にかかわる仕事全般をいい、開発・設計・施工・販売・仲介・管理業とさまざまな業種があります。建築士や宅地建物取引士などの専門的な資格だけでなく、顧客との信頼関係が重要視される仕事です。
建設業界
公務員として土木や建設関連の仕事を担当していた場合は、建設業界も転職先におすすめです。公共事業の発注や入札、建設関連の許認可は国や地方自治体で行うため、民間の土木建設業者は公務員経歴のある人材を歓迎しています。
資格取得の支援制度を設けている企業もあるので、未経験での転職も前向きに検討してはいかがでしょうか。
共同エンジニアリングでは、建設業未経験者を積極的に採用しています。丁寧な教育や研修を通して現場で働けるほか、将来的に国家資格(施工管理技士)を取得する道もあります。公務員時代とは違う、まったく新しい仕事がしたい方も、お気軽にご応募ください。
なお、建設業界の職種や仕事の内容については、下記の記事で詳しく解説しています。合わせてチェックしておきましょう。
介護業界
公務員として培ったコミュニケーション能力を活かしたい場合は、介護業界へ転職するのも選択肢のひとつです。特に、福祉課で勤務した経歴があれば介護業界が抱える課題を理解しているため、有利になりやすいといえます。
介護業界にもさまざまな業種があり、訪問介護・通所介護・老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・介護用品の関連会社など活躍の場も多岐にわたります。高齢化が進む日本の介護業界は慢性的に人手が不足していて、未経験でも採用されやすい点も転職に向いている理由のひとつです。
IT業界
公務員は日常的に業務でPCを扱うため、IT業界も転職先に向いています。IT業界とは情報技術(IT)を活用したサービス全般をいい、デジタル化が進む社会のなかで将来性が高い仕事のひとつです。
IT業界の仕事は専門性が高いと思われがちなものの、PC操作に慣れていれば特別な資格がなくても転職できます。未経験者にもニーズが高い業界で、実績を積んで資格を取得すれば、キャリアアップにも期待がもてます。
公務員と民間企業で働き方はどのように違う?
転職に向けて行動を起こす前に、公務員と一般的な会社員との違いを理解しておきましょう。
公務員と一般的な会社員では業務の内容・仕事の性質・働き方・待遇などが異なります。両者の違いを理解しておかないと、転職後に後悔してしまうことがあります。
ここからは、公務員と民間企業の働き方の違いを解説していきます。
公務員の場合
公務員の仕事は、国や地方自治体のための活動全般です。国民の暮らしを良くするのが目的で、営利性はありません。地域住民を相手に、公平で間違いがない業務が求められます。
税金を財源としていて予算はあらかじめ決められた範囲を守れば良く、日々の業務を丁寧に行えば仕事を失うリスクはありません。年功序列で収入が上がるのも公務員の特徴です。
民間企業の場合
民間企業は営利目的の活動を行います。最終的な目的は自社の利益をあげることで、民間企業で働く会社員にはビジネスを成功させる姿勢が求められます。
競争意識も高く、年功序列ではなく実力主義で昇進や収入が決まるケースも多いのです。
民間企業の活動資金は売上げや融資でまかなうため、仕事ではコスト削減や業務の効率化などに重点が置かれます。
公務員から転職する際の注意点
公務員から転職する際の注意点は、次のとおりです。
・転職理由を明確にしておく
・自己アピール内容を整理しておく
・資格取得も検討する
それぞれのポイントを理解して、転職を成功させましょう。
転職理由を明確にしておく
最初に、なぜ公務員から民間企業へ転職したいのかを明確に、言葉で答えられるようにシミュレーションしておくことが大切です。
公務員は民間企業のように倒産のリスクがなく、収入も生活も安定しています。有利な公務員を辞めてまでなぜ転職するのかは、採用担当者が最も気にする重要項目です。
「なんとなく」のあいまいな理由では、採用担当者の記憶に良い印象は残りません。また、企業が求めているのは意欲のある前向きな転職者で、「公務員の仕事はつまらない」といった仕事に対する不満はマイナスの印象を与えます。
応募先企業に転職してどんな仕事に取り組みたいのかを具体的にイメージして、言語化しましょう。
自己アピール内容を整理しておく
これまで公務員として働いてきた経験やスキルの中から、自分の強みとなる部分を明確にしておきましょう。自分が企業にとって貢献できるとアピールできれば、採用の確率が高まります。
公務員時代の職務経験だけでなく、誰とでも良好な関係が築けるコミュニケーション能力や辛抱強さ・仕事の正確性・ハードワークにも対応できる忍耐力などもアピールのポイントです。
客観的な自己分析で、できるだけたくさんの魅力を掘り起こしましょう。
資格取得も検討する
より転職を有利にすすめたい場合は、資格取得も検討してください。建設業界やIT業界などに転職するのに資格は必須ではないものの、あった方が有利になることは間違いありません。なぜなら、資格は仕事に必要な知識や技能を有している証明になるからです。
実際に資格取得まで行かなくても、引け目を感じる必要はありません。面接の際に資格取得の勉強をしている旨を伝えるだけでも、仕事に取り組む前向きな姿勢を示す良いアピールになります。
まとめ
公務員として就職してしばらく経ち「自分に合っていない」「もっと活躍できる仕事をしたい」と感じるなら、転職に踏み切るタイミングです。一般的に公務員は優秀とされていて、人材業界・不動産業界・建設業界・介護業界・IT業界と、さまざまな転職先の選択肢があります。
公務員と民間企業の働き方の違いを理解して、自分が活躍できる転職先を探しましょう。