「好かれる」よりも重要なのは「あの人に叱られるなら本望」と思われる信頼関係

求職者にとって、職場の雰囲気を知ることは転職活動の要。社風や求められる人物像、入社後にどのように活躍できるのか、面接では訊きにくいが知りたいことはたくさんある。 そんな気になるあれこれを、入社10年目でコンストラクション事業部事業副部長を務める橋爪唯人氏にざっくばらんに語っていただいた。

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「人材育成」が自分の成長基盤に

──まずは橋爪さんのご経歴について教えてください。

前職では、建設資材関係の卸売業で営業をしていました。転職を検討したのは、26、27歳の頃。仕事もひととおり覚えたので、新たな世界で自分を試してみたいと思いました。

業界としては引き続き、今までの知識や経験を活かせる建設業がいいと思っていて、人と関わるのが好きなので営業職が希望でした。共同エンジニアリングには、同じ建設業界で「人が商品」の仕事という点に惹かれて応募。前職で扱っていたのは資材なので、競合と差異をだすなら価格くらいでした。現職ではお客さまからの「このような人がほしい」というご要望に細やかにお応えでき、私ならではの仕事ができています。

──入社してからのキャリアについて教えてください。

入社当時は現在の事業部門がまだなく、営業部に配属されました。営業部で課長を拝命したタイミングで、コンストラクション事業本部とプラント事業本部が創設されました。

2021年10月に事業本部内に東西の事業部ができ、西日本事業部の副部長を拝命して今に至ります。コントラクション事業本部はビルやマンションなどの住宅系、工場の建屋などの建設工事を受注する企業様がクライアントです。人材派遣業として必要なところにエンジニアを派遣しています。

──仕事のおもしろさ、難しさはどんなところでしょうか。

この仕事のおもしろさは、人を育て、間近でその成長を見ていける点です。最初はまったく建設業を知らない方々でも、何か月か経って現場での会話の内容を聞くと、技術の話をしています。「成長しているな」と実感できるのは醍醐味ですね。

逆に難しさは、考え方や価値観、目指しているところはひとりずつ違うので、そこのベクトルを合わせることや、モチベーションを維持することです。

物の販売なら、売る難しさはあっても売れたら終わり。しかし人を扱うビジネスは、契約してからがスタート。成長を促し、満足して長く働いてもらえることがポイントです。

──働くモチベーションを教えてください。

今のモチベーションは、いかに会社と人を成長させるかです。私自身が自分を成長させたい意欲が強いので、どれだけ稼ぐか、どれだけ契約数を伸ばすかを考えて今までも人一倍頑張ってきました。

その考え方が変わったのは事業副部長になってから。副部長としての自己の成長を考えると、周囲の人を成長させて会社の成長につなげることが一番だと気づきました。

──「人財の育成は企業存続の根幹」を体現するために大切なことはなんでしょう。

今の立場で思うのは、叱ることの大切さです。社内での立場が上になるほど、遠慮してしまう面があります。しかし、成果がでていないことに対してはきちんと叱ることも必要。私も成績不振の社員を叱ったことがあります。それまでは穏やかに接するようにしていたのですが、ある時、熱意を込めて話をしてみました。彼らはそこで考え方が変わり、その後急激に成長して、今では大阪の責任者を務めています。もちろん私が叱ったことだけが理由ではなく、自分の力でポジションをつかみ取ったのですが、私の喝も一助だったと自負しています。

褒めて伸ばすことも大事です。しかし、きちんと言われないと気づかないこともあります。ですから私は、きちんとした理由で叱ることは正しいことだと思っています。叱る側には勇気も要るのですが。

──ご自身が成長を感じられたエピソードもございますか。

特に成長したと感じるのは、本社の上司の方が大阪に来て、いろいろと教えてくださってからですね。なかでも「複雑に考えるのではなくシンプルに問題を捉えること、その根幹に気づくことに注力すること」という考え方は響きました。また「部分的な最適ではなく全体的な最適を目指して考えることが大事だ」ということです。私にとって衝撃的な気づきでした。それを教えてもらえたからこそ今の自分がありますね。今まで複雑に物事を考える癖がありましたが、シンプルな考え方が身について浸透してきた感じです。

世の中をつくる第一線、共同エンジニアリングで働くこと

──事業部長として、これから何を強化したいと考えられていますか。

人間として信頼を得られる人、人物的に優れた人に育てる努力をすることです。信頼関係を作るには、ただ「人に好かれよう」と思って行動していてもダメなんです。仕事ぶりや対応の仕方、問い合わせに対してのレスポンスの速さなど、ちょっとしたことかもしれませんが、ひとつひとつの行動を見てもらうこと。「この人について行きたいな」とか「こういう人になりたいな」と思ってもらえることがおそらく一番大事なことだと思います。真摯に対応している様子を見せて、人としての信頼度を高めることが重要ですね。信頼される人間であれば、叱られても「この人が言うなら仕方ないな」となります。「誰に言われるのか」は大事ですよね。

──部署としての目標をお聞かせください。

西日本事業部は名古屋から沖縄のエリアでナンバーワンの企業体になりたいですね。社員在籍数、売上、利益などはもちろんナンバーワンを目指しますが、やはり一番こだわりたいのは人材の質です。それが目標ですね。

──部署として課題と感じられていることはありますか。

課題としては、急激に企業規模が大きくなってきているので意思統一が間に合わないことですね。考え方や価値観が違う人々をまとめていかないといけないので、方向性を合わせたり考え方を浸透させたりするために、一人一人と向き合い、しっかりと目的を持って話をすることを徹底している最中です。

──課題解決のために取り組んでいらっしゃることをお聞かせください。

「自分より能力が高い人」を育てることです。社員は、私だけでなく他の社員からもいろいろと学びます。多くの人々の良いところを取り入れたハイブリッドな人は、必然的に私より能力が高くなるはずなんです。しかし、社会人になると、「教えてもらう」より「自分で覚えていく」しかないこともあります。自主的に考えて行動できる人でないと、能力の高い人には育ちません。その点に今は力を入れて接しています。自分自身を成長させていける人が育てば、その人たちはどこへ行っても活躍できます。そのための質問しやすい環境づくりは私の仕事ですね。

「考えて走って、また考えろ」

──御社が求めている人物像についてお聞かせください。

どれだけ自分で考えて行動できるかが、一番のポイントです。当社にはチャレンジを後押しする環境があります。ですから自主性を持って「やりたい」と手を挙げてもらったことには一度チャレンジしてもらうスタンスです。もしそこで失敗しても、何が原因だったかを究明して、改善策にもチャレンジできます。逆に指示待ちで言われたことだけをやるタイプの方の活躍は難しいかなと思います。

──求職者に求めることはなんでしょうか。

「他者の成長を一緒に喜べること」ですね。人がうまくいっていることに素直におめでとうと言えて、自分もそうなろうと前向きに努力できる方が当社に向いています。また、自分なりに一生懸命に想いを伝えても、自分とは考え方が違う人には響かないこともあります。そこにめげずに人を応援し続けられるメンタルを持つ人を求めています。

面接の場では、ハキハキといろいろ質問をしてくれる人が、私は好きですね。興味の幅が広く、知りたいという好奇心に満ちて、尋ねる行動力があるので。物怖じせずに発信してくれる人は活躍の場が多いと思います。

──応募を検討されている方へのメッセージをお願いします。

当社は、業界内で注目を集める成長企業です。だからこそ、当社内で成長できる機会や可能性が無限にあると思っています。たくさんのステージを用意していますので、志を持ってエントリーしてみてください。

 

※2022年3月31日時点の記事です