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なぜ「CADオペレーターはやめとけ」といわれるのか
まずこの章では、CADオペレーターへの就職がおすすめされない要因について、いくつか挙げています。
納期前は長時間の残業が発生する可能性がある
納期前は業務に追われやすく、長時間の残業が発生する場合があります。長時間の残業や休日出勤によって、ワークライフバランスが悪化することを懸念する方もいるでしょう。
しかし、納期前はある程度仕事が忙しいことを覚悟する必要はありますが、納期に向けて計画的に仕事を進めていれば、過度な残業は抑えられます。
精神的なプレッシャーを感じやすい
CADオペレーターは図面を正確に作成し、細部まで注意を払う必要があります。設計図面に誤りがあると建築や製品に影響を及ぼす可能性があるため、「ミスが許されない」というプレッシャーがストレスとなる方もいるでしょう。
また、納期が迫ると「間に合わせなければいけない」という焦りも感じる場合があります。とくに規模の大きいプロジェクトになるほど、かかるプレッシャーも大きくなるでしょう。
常に知識のアップデートが求められる
CADオペレーターになっても、継続的に知識やスキルのアップデートが必要です。CADソフトは常にアップデートされ、新しいバージョンがリリースされます。設計者やクライアントから新しいソフトを使うよう指示をされれば、そのソフトを使いこなす技術を身につける必要があるでしょう。
また、CADオペレーターが携わる建築や工学、製造などの分野は技術の進歩が速く、これらの新しい技術に対応するために、最新情報のキャッチアップが欠かせません。
CADオペレーターは魅力的な仕事!おすすめしたい5つの理由
先に述べたとおり、CADオペレーターの仕事は決して楽ではなく、大変なこともあるでしょう。しかし、高収入を目指せることや多様な分野で活躍できるなど、多くの魅力があります。転職を迷っている方は、次にご紹介するCADオペレーターの魅力を検討材料にしてみてください。
【理由1】形に残る仕事ができる
CADオペレーターはものづくりの仕事です。自分が設計や作図に関わった建物や製品などが世に出て、それを目にしたときは大きな達成感が得られます。
また、自分のアイデアやクライアントの要望を反映するのは苦労がある反面、完成したときは充実感も得られるでしょう。人々の生活を支えるものづくりの仕事は、社会貢献していることを実感しやすい点も魅力です。
【理由2】高収入を目指せる
CADオペレーターは実績を多く残したり、スキルを磨くことで高収入を目指せる職業です。自分の頑張りが給与に反映されるのは、大きなやりがいにつながります。
また、CADオペレーターには「CAD利用技術者試験」や「建築CAD検定試験」など、仕事に役立つ資格がいくつかあります。それらの資格を取得すれば専門性をアピールでき、高い評価を得られるでしょう。
経験とスキルを充実させ、施工管理や建築士にキャリアアップすることでさらに高収入を目指せます。実績を積んでいくことにより、将来は独立を視野に活動することも可能になるでしょう。
【理由3】未経験からでも転職できる
CADオペレーターは専門的な知識が必要な職業ですが、人手不足の傾向もあり、未経験者を募集する求人は多くあります。
未経験者を採用する企業は、自社での教育プログラムや研修制度が整っている企業といえるでしょう。そういった企業に入社できれば、実践的かつ効率的にCADオペレーターとしての実務スキルを身につけられます。
また、未経験からCADオペレーターに転職できるか不安な方は、書籍やスクールなどで学ぶのも選択肢のひとつです。世の中にはCADスキルを学べるスクールや書籍は多く存在するため、自分に合った方法で着実にスキルアップできます。
【理由4】在宅勤務が可能な場合も
CADオペレーターはCADソフトを使用して設計や図面の作成を行う仕事で、パソコンひとつあれば基本業務は完結します。勤務形態によっては、空調の効いたオフィスや自宅で仕事ができるため、快適な環境で仕事ができる点が魅力です。
在宅ワークであれば通勤の必要がなく、満員電車を避けられたり、通勤時間を別の時間に充てられたりします。また、育児や介護との両立もしやすく、経験を積むことでワークライフバランスも実現しやすいでしょう。
【理由5】多種多様な分野で活躍できる
CADオペレーターが携わる分野は、建築や土木、自動車、福祉、インテリアなど多岐にわたります。自分の好きな分野を選択して仕事ができるので、モチベーション高く働けます。また、活躍できる業界が多いため、キャリアチェンジもしやすくなります。
フリーランスとして働けば、多様な分野に携わり、設計者や現場の作業者など、多くの方との人脈を広げていくことも可能です。
CADオペレーターに向いている人の特徴
CADオペレーターに向いている人の特徴を次に挙げます。
・細部に注意を払って丁寧に作業を進められる
・ものづくりが好き
・集中力がある
・勉強熱心
・コミュニケーションスキルがある
CADオペレーターは黙々と作業を進めるイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、設計者やクライアント、現場の作業員などとコミュニケーションを取る機会も少なくありません。
そのため、円滑に仕事を進めるためにも、一定のコミュニケーションスキルが要求される場合があります。
CADオペレーターへの転職を成功させるには?
CADオペレーターは未経験でも転職できますが、無計画に転職活動を進めてしまうと失敗する可能性があります。転職を成功させるためにも、事前に勉強して資格をとるなど、ここでご紹介する方法を、ぜひ転職活動に活かしてみてください。
CADスクールに通う
CADスクールに通えば、カリキュラムに沿って体系的にスキルを習得できます。分からない部分も直接講師に質問でき、挫折しにくい点が大きなメリットです。また、スクールによっては仕事先を紹介してくれるケースもあります。
ただし、CADスクールに通うには費用がかかる点がデメリットです。それに「働きながらスクールに通う時間を確保するのが難しい」という方もいるでしょう。 スクールに通わずとも書籍や学習サイトで独学できるため、まずは独学してみて、難しい場合はスクールに通うのもひとつの方法です。
資格を取得する
CADオペレーターに必須の資格はありませんが、資格を取得すれば専門性や熱意をアピールでき、選考で有利になります。とくに未経験者はアピールできる実績や経験が乏しいため、積極的に資格取得を目指すとよいでしょう。
以下はCADオペレーターの仕事に役立つ資格です。
・CAD利用技術者試験
・CAD実務キャリア認定制度
・建築CAD検定試験
・オートデスク認定資格プログラム
・CADデザインマスター認定試験
転職活動と併行して資格取得を目指すのもおすすめです。
未経験者可の求人に応募する
CAD未経験の場合は、「未経験者可」と記載された求人を狙って応募するのが一般的です。未経験者可の求人に応募する際は、教育体制や社内研修が充実しているかどうかをチェックしましょう。
建設業界に特化した人材派遣事業を行う共同エンジニアリングでは、未経験からCADオペレーターを目指す人材を募集しています。2022年時点で3,450名の技術者を抱えており、未経験でもチャレンジ可能です。
基礎から着実に学びたい方はぜひご応募ください。また、CADの最先端分野である3DのCAD 「BIM」分野を学べる環境を整えています。
まとめ
「CADオペレーターはやめとけ」という意見も少なからずありますが、高収入を目指せることや多種多様な分野で活躍できることなど、多くの魅力があります。ものづくりが好きな方、丁寧に作業を進められる方は、ぜひCADオペレーターを目指してみてください。