建築士に向いている人の特徴とは?向いていない人の特徴ややりがい・魅力も解説

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建築物の設計や工事の管理を行う建築士に憧れる方は多いでしょう。しかし、「自分に向いているのか」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、建築士に向いている人・向いていない人の特徴や建築士のやりがい・魅力について紹介します。

建築士に向いている人の特徴5選

建築士に向いているのは、下記のような特徴をもつ方です。

・建築やものづくりが好き
・創造力がある
・責任感や継続力がある
・コミュニケーションを取るのが好き
・理系科目が得意

なぜ上記の方が建築士に向いているのか、詳しく解説します。

建築やものづくりが好き

建築士は「建築のプロ」として建築物に携わるため、何よりも建築やものづくりが好きかどうかが重要です。また、単に好きなだけでなく、常に興味をもって学び、幅広い知識を身に付ける努力も求められます。

建築物を見たり、デザインや構造について調べたりした上で、「これを自分も作ってみたい」という強い気持ちがあればなお良いでしょう。

子どものころからものづくりが好きで、手先の器用さに自信がある方なら、楽しく建築について学び働けられるため建築士向きといえます。

創造力がある

建築士は発注者の希望やニーズをもとに建物の内装・外装を一からデザイン・設計していくため、創造力や美的センスがある方に特に向いています。

ただし、創造力や美的センスがないからといって、建築士になるのを諦める必要はありません。創造力や美的センスは後天的に身に付けられるものだからです。さまざまな建築物を見てみる、美術館に通うなどして学びましょう。

責任感や継続力がある

責任感や継続力も建築士に必要な能力です。建築士の資格を取得するには、学歴や実務経験などさまざまな要件を満たす必要があります。

試験自体も難しく、合格率は一級が10%程度、二級が25%程度といわれているため、建築士になるには長期間真剣に学び続けなくてはなりません。

また、建築士の資格を取得してからも、実際に建物が完成するまでにはかなりの時間がかかります。さらに、工事の際には設計通りの品質を保ち安全に利用できる建物を作るために、現場で指示を出す立場になります。

そのため、途中で投げ出さずに最後までやり遂げる責任感や継続力が求められるのです。

コミュニケーションを取るのが好き

建築士は発注者や現場監督、作業員、営業担当者など多くの人と関わる仕事です。全員で協力して1つの建物を作っていくため、人とのコミュニケーションが苦ではない人も向いています。

また、相手の建築関連の知識に合わせて、話し方や表現を変える能力も必要です。例えば、発注者と話すときは、相手が建築関連の知識をほぼもっていないことがあるため、専門的な内容をできるだけ噛み砕いて話す必要があります。

社内の他部署の方は、それなりに知識をもっており、コストや工事の品質などについて話すことも多いでしょう。しかし、部署によっては建築の知識が浅い場合もあるので、やはり相手の知識レベルに合う話に留めなくてはなりません。

一方で、メーカーの担当者や作業員、専門家などと話す場合は、相手の専門知識に合わせた高度な会話をすることになります。

理系科目が得意

「建築士=建物のデザインを考える人」と思っている方もいるでしょう。しかし、建物のデザインは、建築士の業務のほんの一部です。

法律を遵守した安全な建物にするために構造計算や建ぺい率の計算を行ったり、耐震構造や地盤について調べたりもします。これらの業務は理系科目が得意な方のほうが向いているでしょう。

また、最近は建築業界でもプログラミングスキルが重要視されています。DX推進を背景に、業務の効率化やBIM(Building Information Modeling)を活用した高度な設計、新しい価値創造が求められているためです。

そのため、常に論理的に考え処理する理系の方、プログラミングスキルがある方は、自分の建築士としての価値を高めやすくなります。

建築士のやりがい・魅力

建築士の仕事には、さまざまなやりがい・魅力があります。具体的にはどのようなやりがい・魅力があるのかを紹介します。

建築にゼロから携わることができる

建築士として一から建物をつくることそのものが、やりがいにつながっているという建築士は数多く存在します。建築物の設計から完成までには長い時間がかかることが多く、やり遂げたときに大きな達成感を得られるためです。

発注者のニーズや希望を組み込みつつ、自分の創造力やセンスを活かした建物を作ることは、ものづくりに関わる建築士の楽しみでもあります。

また、さまざまな現場で有名な建物のデザインや構造といった裏側を知れるのも魅力です。

建築で人を喜ばせられる

発注者の希望を詰め込んだ建物を作る建築士は、人に喜ばれることが多い仕事です。直接感謝の言葉を伝えてもらえたときは、大きなやりがいを感じられるでしょう。

生活に密着した建物を作ることで、人々や地域に豊かさや利便性の向上に貢献できていると実感できれば、自信にもつながります。

街づくりに直接貢献できる

建築士として作った建物は、完成から長期間使い続けられます。つまり、街づくりの一端を担っているということです。さらに将来的に独立開業すれば、地域社会の発展や経済活性化にも貢献できます。

建築士に向いていない人の特徴5選

一方、あまり建築士に向いていない人の特徴として、下記の5点があげられます。

・自己主張が激しい
・飽きっぽい
・忍耐力がない
・勉強に苦手意識がある
・チームで仕事をするのが苦手
・計画的に行動するのが苦手

ただし、建築士に限らず、どのような仕事でも1つの要素で向き不向きが決まるわけではありません。

上記に当てはまるからといって、建築士になることを諦める必要はないのです。自分の特性を把握した上で対処法を考えれば、問題なく建築士として働けます。あくまでも参考としてご覧ください。

自己主張が激しい

先述の通り、建築士は多くの人と関わり、発注者の希望を汲み取りながら仕事を進めていきます。そのため、自己主張が激しく、人の意見を取り入れないタイプの方は建築士に向いていない可能性があります。

もちろん、自分の考えや決まりなど譲れない部分もあるとは思いますが、相手の意見や気持ちを無視するのは良くありません。

スムーズに仕事を進めるには、トップの立場として全体を引っ張りつつも、周りの意見も取り入れて協力体制を築くことが大切です。

飽きっぽい・忍耐力がない

建築士の資格を取得するには、年単位で勉強する必要があります。また、建築士として働き出してからも、建物の完成には長い時間がかかります。

粘り強さや忍耐力が求められるため、飽きっぽい方や忍耐力がない方だと、資格を取得したり建築士として活躍したりするのは難しいでしょう。

勉強に苦手意識がある

建築士は資格取得時だけでなく、働き出してからも常に学び続けなくてはなりません。建築技術はもちろん、設計ソフトや建築設備などもどんどん新しいものが出てきます。

さらに、デザインや設備などに流行り廃りがあるほか、法律が変わることもあるので、知識をアップデートしていく必要があるのです。

勉強に苦手意識がある方は、この環境に大きなストレスを感じる可能性が高いため、建築士には向いていない場合があります。

チームで仕事をするのが苦手

建築士は1人で建物を作り上げるわけではありません。現場の作業員やCADオペレーター、営業担当者など、多くの人と協力しながらチームで建物を作っていきます。

そのため、チームで動くのが得意でない方、コミュニケーション能力やマネジメント力が乏しい方も、建築士は向いていない可能性があります。

計画的に行動するのが苦手

どのような工事でも工期が定められています。さらに、完成予定日から逆算して綿密なスケジュールが組まれるため、計画的に行動するのが苦手な方はあまり建築士に向きません。

期限を過ぎると発注者からの信頼を損なってしまう上に、無計画に動くことでトラブルが発生するリスクが高まるため、余計な苦労が増えてしまいます。トラブルにも柔軟に対応して、期限に間に合わせる能力が必要です。

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まとめ

建築士は一から建物を作り上げる、やりがいのある仕事です。学び続ける必要がありますが、自分に向いている仕事だと感じたら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。