施工管理派遣のメリット・デメリット!派遣会社を選ぶ3つのポイント

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労働者派遣法により、建設現場で派遣が可能なのは事務員、CADオペレーター、施工管理の3つです。 派遣といっても最近は正社員雇用なので、一般的な派遣の働き方とは様相が異なり、メリットは多くあります。 今回は、派遣で施工管理として働くべきか迷っている方のために、派遣で働くことのメリットとデメリットを紹介します。

派遣で施工管理として働く4つのメリット

建設業界は慢性的な人材不足と高齢化の問題を抱えています。「東京オリンピックが閉幕したことで、建設業界の仕事は減少しているのでは?」と考える人もいますが、実際はそうではありません。

国土交通省によると、2025年には建設人材が47万人~93万人不足すると発表されています。

出典:「建設産業の現状と課題」(国土交通省)

つまり、今後も施工管理のニーズは高く、将来的にも安定した収入が得られると予想できます。

では、派遣で施工管理として働くことにはどんなメリットがあるのでしょうか。派遣で働くことの4つのメリットを紹介します。

1.未経験でも大手企業で働ける

未経験、もしくはキャリアに自信がない場合、大手の建設企業は採用基準が高く、就職が難しいのが現状です。

一方、大手でも人手不足により派遣社員の求人を出している企業は多くあります。そのため、派遣会社の規模や案件によっては、大手ゼネコンで働くこともできます。

2.スキルを磨けば年収アップが見込める

施工管理におけるスキルは「資格」です。未経験からでも年収アップが期待できることが大きなメリットでしょう。

例えば、IT業界などのSES(システムエンジニアリングサービス)でいうスキルは、常駐先の仕事内容による場合も多く、定性的な要素が多い傾向にあります。未経験から年収アップを狙うには、常駐先での現場経験を積まなくてはなりません。

一方、施工管理では資格を取得することで年収アップが見込めるため、定量的で分かりやすいです。スキルアップを目指せるように資格取得研修などが用意されている会社もあります。

また、派遣で経験を積めば、施工管理以外への転職(キャリアチェンジ)も視野に入れることができます。施工管理の仕事は幅広く、コスト管理や労務管理、マネジメントの経験など、2、3年働くとどんな職種でもマルチに働けるレベルのスキルが身につきます。

施行管理の経験を活かして労務管理を行ったり、採用業務に携わったりするという道に進むこともできるでしょう。

また、建築士の資格を取得すれば、設計士になる、設計事務所で働くといったキャリアパスも考えられます。

3.サービス残業がない

一般の正社員だと、勤務先次第ではサービス残業やサービス休日出勤を容認せざるを得ない状況に置かれることがあるかもしれません。

しかし、派遣で働く場合は派遣元で「36協定」が締結されます。派遣先が労働を命じることができるのは派遣元の36協定の範囲内になるため、サービス残業やサービス休日出勤はありません。仮に残業がある場合は残業手当が出ますし、休日出勤がある場合は代休を取ることになります。

派遣社員の労働時間については、派遣会社にも行政からのチェックが入るようになっています。派遣元から残業規制の管理をしてもらえるため、安心して働くことができます。

3.あらゆる現場で働ける

派遣だと現場を選ぶことができ、自分に合った仕事内容で働くことができます。

さまざまな会社に派遣されるため、ひとつの会社の価値観に縛られることがありません。工事のやり方も会社によって異なるため、数多くの現場で働くことで、多様な知識や経験、客観的な視点を身につけることができます。 

また、年功序列の大手企業などでは3年ほどのサイクルで上司が変わることがありますが、派遣の場合はより短いサイクルで現場が変わります。決まった期間で働くので、人間関係を維持しなければいけないというプレッシャーはありません。

現場に馴染めなかったり、つらいと感じたりすることがあっても、しばらくすれば新しい環境に移ることができるので、人間関係の悩みを抱えることも少ないでしょう。

それでも耐えられないと感じるようであれば、派遣会社に相談することもできます。状況によっては現場を変えてもらうこともできるでしょう。

4.人脈が広がる

ひとつの会社で働いていると、関わりをもつ建設会社や業者は限られます。派遣だと一定のサイクルで現場が変わるので、より多くの建設会社や業者と関わることができます。

さまざまな業者とコミュニケーションを取ることで、建設業界をより深く知ることができますし、人脈も広げられるでしょう。

中には、現場で培った人脈を活かして施工管理からキャリアチェンジする人もいます。

たとえば、現場の所長と仲良くなってその会社からヘッドハンティングされて、営業マンにキャリアチェンジするといった具合です。営業マンになったあとに以前の人脈を活かして新規開拓するということもできるかもしれません。

派遣で施工管理として働く3つのデメリット

派遣で施工管理として働くことにはデメリットもあります。派遣で働くことを決める前に、デメリットについても確認しておきましょう。

1.派遣切りされるおそれがある

派遣切りとは、派遣先がコスト削減などのために派遣労働者との契約を途中で打ち切ることです。派遣切りされる理由としては、勤務態度が悪い、病欠が多い、人員整理などがあります。

とはいえ、施工管理の派遣は基本的に正社員派遣になるため、派遣切りのリスクは少ないといえるでしょう。

何らかの理由で現場から外された場合でも、派遣先から待機手当を支給されることが多く、一定の収入を確保することができます。

正社員派遣の会社を選ぶ際には、待機手当の制度があるかどうか確認しておくと良いでしょう。

2.昇進・昇格には一定の努力が必要になる

派遣会社は大量採用をすることが一般的なので、ほかの社員に埋もれてしまい昇進や昇格の機会を得にくい場合があります。

キャリアアップを目指すのであれば、同期の社員の中で頭ひとつ抜けた存在になるための努力が必要です。

また、現場で高く評価されても、派遣先でキャリアアップすることはできません。

派遣先の会社の風土が自分にぴったり合っていて、そこで幹部を目指したいと思ったら、転籍する必要があります。

3.帰属意識が希薄になりやすい

派遣元に所属する社員は派遣先にロイヤリティをもつことが多く、帰属意識が希薄になりやすい面があります。そのため、チーム感のある働き方をしたい人にとっては寂しく感じるかもしれません。

ただし、連携が重視される働き方の場合、対人関係に悩みを抱える可能性も高くなるでしょう。仲間同士のつながりが強くないことが気楽に感じるという人であれば、必ずしもデメリットというわけではありません。

4.派遣先と派遣元との板挟みになる

派遣先と派遣元との指示や依頼が異なり、その板挟みになることもあります。

たとえば、派遣先から「もっと働き方に融通を利かせてほしい」、「フレキシブルに働いてほしい」と言われるかもしれません。しかし、派遣元からは「法律上認められていないので働けない」と言われると、どちらの指示に従うべきかと悩むこともあるでしょう。

このように、指揮命令系統があいまいになりがちなこともデメリットのひとつです。

ただし、こうしたケースでは派遣元がフォローしてくれることが一般的です。場合によっては派遣先から引き上げもしてくれるので、板挟みで悩んだときには派遣元に相談することをおすすめします。

施工管理派遣についてもっと知りたい方はこちら(施工管理派遣はブラックで「やめとけ」は本当?真実と向いている人の特徴)

【ここだけはチェック】失敗しない派遣会社探しのポイント

待遇の良い派遣先で働きたい、できるだけ高収入を得たいという方のために、覚えておくべき会社探しのポイントを紹介します。

研修制度やサポート体制

施工管理としての経験が浅い場合は、研修制度やサポート体制がしっかりしている派遣会社を選ぶのがおすすめです。

研修制度があれば、派遣元で基礎的な業務知識を身につけてから、派遣先の実務にあたることができます。

また、施工管理としての経験を積むまでの間は、派遣先とトラブルが発生することがあるかもしれません。サポート体制が整っている派遣会社であれば、自分一人でトラブルを抱え込まずに一緒に解決してもらえます。

働きやすさを重視するなら、福利厚生が充実しているかなども確認しておきましょう。

派遣会社の取引先

携われる現場は派遣会社によって違います。派遣会社の取引先をチェックしておくことで、自分の得意な領域があるか知ることができます。

どんな案件が多いのか、大手ゼネコンとの取引があるのかなど派遣会社に確認しておくと良いでしょう。

派遣会社の規模

派遣として働くのであれば、なるべく大手の派遣会社への就職をおすすめします。

派遣会社の規模によって、現場の選択肢が異なるためです。知識や経験を増やしたい、さらにキャリアアップをしていきたいと考えているなら、派遣先の選択肢は多いほうが良いでしょう。

案件の多い会社なら「共同エンジニアリング株式会社」もご検討ください。

共同エンジニアリング株式会社は、全世界で約11万人(2021年6月30日時点)の社員がいる大規模な派遣会社であるアウトソーシンググループの1社です。

大手ゼネコンとのつながりが強く、経験者向けの研修制度、未経験者向けの教育プログラムも充実しています。

 自分の得意な案件が分からないという方も、丁寧にヒアリングを行い、合った企業をご紹介します。

まとめ

派遣で施工管理として働くことのメリットとデメリットを紹介しました。建設業界は人材不足で、施工管理の資格がある人は重宝されるので、派遣で経験を積み、資格を取得すれば将来的にも安定した収入が見込めます。

選ぶ派遣会社によって現場の選択肢やサポート体制が異なります。あとで「失敗した」ということにならないように、派遣会社は慎重に選びましょう。