4回の転職後に19年間の勤務。長く働ける共同エンジニアリングの魅力とは

「長く勤めることができる企業の特徴とは何か」。4社の転職を経て、共同エンジニアリングで技術者を派遣する営業マンとして19年間勤務する佐藤一彦氏。今回は共同エンジニアリングの創業1年目に入社し、会社の歴史をともに創ってきた佐藤さんに同社の魅力をうかがいました。

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50歳を目前に、「まずは3年間頑張ってみよう」と共同エンジニアリングに入社

──何度か転職をされていると聞きました。最後となった共同エンジニアリングへの転職ですが、選んだ理由はなんでしょうか。

当時、私は45歳でしたが、それまで一部上場企業を含めて、施工管理や図面作成など約19年間建設業界で働いた経験がありました。そのため、建設技術者の人材派遣であれば、建設業での経験が活かせるのではないか?また、人材不足のこの業界では派遣の需要がますます増えるのではないかと考え入社を決めました。「まずは3年間頑張ってみよう。それでも50歳手前だ。もし3年やって駄目だったら考えよう」と思い入社しました。

私の入社は2002年7月ですが、当時、共同エンジニアリングは半年前に創業したばかり。社員も社長と私を含め営業3名、事務2名という小規模の会社だったので、自分の努力が目に見えて会社の成果に反映できると思いました。

創業後しばらくは顧客も少なく、なかなか営業成績は上がりませんでした。しかし、その分、自分の努力次第で営業先を開拓、実績を上げることもできました。当時からすると、現在の規模になることは想像もできませんでしたね。

この10数年間にはさまざまな出来事がありました。特にリーマンショック時には業界全体が低迷する困難な時期もありましたが、良き上司、同僚、後輩に恵まれてここまでこられました。この仲間意識が強いのも共同エンジニアリングの社風だと感じています。

──今の仕事内容を教えてください。

主に、技術者を海外に派遣するコーディネートです。日系建設会社・設計事務所や公的機関などが海外で建設工事に携わる際に、日本人技術者や日本を拠点としている外国人技術者を海外に派遣しています。

特に海外派遣は、会社が管理しにくい環境で仕事していただきますので、技術者のテクニカルスキルだけではなく、ヒューマンスキルも含めてよく検討して派遣するように心がけています。そのため面談時には、業務内容の詳細説明と併せ、現地の文化や生活環境など、生活をするために必要な点についてもできるだけ丁寧に説明・確認を重ねて、派遣中断やクレームが発生しないように注意することが必要となります。もし、スキル不足やミスマッチなどが起こってしまったら、派遣先にも技術者にとっても大きな負担ですので、緊張感をもって仕事をしています。

また、国内派遣技術者のサポートも行います。派遣後の仕事上の悩みや人間関係について技術者からの相談を受けたり、就業するうえで困っていることや不安なことがないかなどを確認しています。もちろん、派遣先からの要望やクレームをお聞きして対応することもあります。

営業マン一人ひとりが勝ち得てきた信頼がブランドとなり、会社をここまで成長させた

──会社がここまで成長した理由はどのようにお考えですか?

会社が継続し、成長してきた理由は、何よりも社員が真面目に正直に仕事をしてきたことだと思います。当時は今のように未経験者を教育して派遣することはあまりなく、キャリア技術者を採用し、派遣していました。派遣先はプロジェクト単位で就業いただける技術者を求めており、スキルはもとより費用も含めて要望してきます。私は、どのような仕事であっても自社の利益ばかり追求するのではなく、技術者や派遣先のことも考慮し、誠実に対応してきました。

コツコツと派遣先との信頼を積み重ねるうちに、「共同エンジニアリングさんに」と指名でご依頼いただけることも増えました。また、派遣先企業を定年退職し以後の雇用が難しい場合に、「どうしても必要な技術者なので」と当社へご紹介いただき、改めて当社から派遣をさせていただくこともありました。長年にわたって築いてきた派遣先との信頼関係が、ここまで会社が成長することができた要因だと思います。

また、時代背景もあると思います。バブル崩壊にともない建設会社はリストラを断行、早期退職せざるを得ない技術者が発生しました。その早期退職に至った技術者の方々を当社で雇用し、その技術者を派遣することができたことも大きな要因と考えます。

共同エンジニアリングには私以外にも建設業界出身の営業社員がいたことも大きかったように思います。経験者を派遣する場合、とくに専門知識の理解が必要となります。営業が技術的なことがまったくわからないと、派遣先は求める人材のスキルについて、こと細かに説明しなければなりません。当時、社内には海外駐在経験20年以上やプラント関連の商社出身、図面作成を含めた業界19年以上の社員など、異なる経験をもつ社員が在籍しており、さまざまなノウハウの共有ができておりました。面談時にはその経験や知識を活かし、双方から得た情報をそのまま伝えるのではなく、それぞれの理解度にあったかたちで伝えることを意識して、就業後のイメージをもっていただきやすいように取り組みました。そのような、就業後のミスマッチを防ぐという点では、ほかの建設業界に特化した人材派遣会社よりも一歩リードできていたのではないかと思います。

「断る勇気」誠実に対応することで、仕事も成績もついてくる

──仕事のやりがいはどういうところに感じますか?

この仕事の魅力は、派遣先にも技術者にも喜ばれるのを直接感じられることです。派遣先からは「良い人を紹介してくれてありがとう」、技術者からは「良い仕事を紹介してくれてありがとう」と言われます。派遣先も技術者も満足できて、お互いに握手できたとき、かけがえのないやりがいと喜びを覚えます。

ある大手ゼネコンの担当者様に「会社もさることながら、目の前の営業マンを信頼して付き合っているのだ」と言っていただいたことがあります。

もちろん技術者を配属する際には面談を行います。ただ、30分や1時間の面談だけでは、スキルや人柄のすべてがわかるわけがありません。だからこそ、「紹介した営業マンを信用しているのだ」と。

一人ひとりの社員が積み上げた実績が「共同エンジニアリングに頼めば間違いがない」との当社への信頼となり、会社の発展につながっていると思います。

──10年以上ひとつの企業で働く秘訣は何でしょうか。

自分の言葉に責任をもつことです。営業マンとして仕事をするには、いかに派遣先に信頼されるかという点に尽きると思います。この仕事はスキルや経験も違う技術者を派遣する仕事です。少しでもマッチングに不安があれば、派遣しない勇気も必要です。

その一瞬は苦しいけれども、長い目で見たときにプラスになると考えてきました。

私の発言は「佐藤」が言った言葉ではなく、「共同エンジニアリング」としての言葉であり、共同エンジニアリングの看板を背負って仕事をしているという責任をもつ必要があります。そうした責任を意識しつつ、少しずつ積み重ねていると、いつしか10年経っていたという感覚ですね。

──仕事の難しさはどういうところに感じますか?

派遣先や技術者にいかに納得していただけるかどうかだと思います。派遣先はできるだけ安い費用で優秀な技術者を派遣してほしいと考えていますし、技術者は仕事内容以外にも家族の生活を考えれば少しでも多くの収入を得たいはずです。派遣先・技術者・当社が合意できるようにすることが一番難しいと感じています。

──今後のキャリアを通して成し遂げたいことを教えてください。

建設業界において、働きやすい環境づくりを推進していくことです。

建設現場はまだ週休2日制が実施できないところがあります。そのような労働環境だと人材の確保に苦戦しますし、採用できても技術者のライフスタイルの変化などにより長期の就業は見込めない可能性が高いと思います。建設業界の慢性的な人手不足や高齢化を解消していくためにも、若い人たちとコミュニケーションをはかりながら労働環境を改善していく必要があると感じています。

加えて、海外進出をより強化していくことです。共同エンジニアリングの発展は建設業界の発展とともにあります。日本の少子高齢化にともない、国内建設市場は縮小していくことが見込まれていることから、海外進出にいかに対応していけるかが重要になると考えています。しかし、海外に派遣できる人材がまだまだ不足しているのが現状です。派遣会社として今後は、海外人材の育成にも取り組んでいく必要がありますね。そのためにもグローバルな視点で幅広い知識を身につけるように努力をしています。そして日本人だけでなく、外国人技術者にとっても魅力のある職場を創っていきます。

──共同エンジニアリングの求職者へ一言お願いします。

やはり技術者にとってものづくりの喜びが一番の魅力です。ものづくりに喜びを感じられる人であれば、共同エンジニアリングで技術を身につけながら成長をしていくことが可能です。そして身についた技術は一生の財産になります。ぜひ一緒に仕事をしましょう。

 

※2023年2月28日時点の記事です