若いからこそできることがある。施工管理者から講師へ ジョブチェンジを果たした思いとは

新卒で共同エンジニアリングに入社し、5年間施工管理業務を経験した中井裕紀氏は、このたび、技術管理課に異動し、講師職にジョブチェンジしました。周りから施工管理職を離れるには早いと言われたそうですが、現場での業務経験を活かし、いち早く良い人材を育てる!という決意で異動を決められました。中井さんがジョブチェンジを考えたきっかけや今後の目標についてお話を聞きました。

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施工管理者から技術管理課(講師職)へのジョブチェンジ

──これまで経験されてきた施工管理でのご経歴について教えてください。

新卒で共同エンジニアリングに入社して、現在6年目になります。建築分野の施工管理を5年経験した後、今回技術管理課へ異動しました。

これまで施工管理者として、自衛隊の施設やオフィスビルの新築工事・工場内建屋の改修工事と幅広い工事に携わりました。建設業はさまざまな専門工事業者(職人さん)がひとつの工事に関わるので、施工管理者(現場監督)が、職人さんのみなさんの安全管理や工事の進捗確認など包括的に現場を指揮します。通常、工事を開始する前に入念な計画を立てますが、工事を進める中で、アクシデントが発生することも少なくありません。アクシデントが発生した場合、施工管理者と職人さんが再度打合せを行います。「若いから」「ベテランだから」という上下関係はなく、みんな技術者としての責任をもって発言しますので、ときには口論になることも。しかしそれは、今できる最適な方向へ軌道修正しようとする技術者同士だからこそ。

経験を積んでいく中で、自分の発想でアクシデントを乗り越えたときは、この上ないやりがいを感じました。紆余曲折を経て、はれて建物が完成したとき、それまでの苦労が吹っ飛びましたね。また、4年目のころ、「一級建築施工管理技士」の資格に挑戦し合格できたことは、技術者として自信になりました。

──なぜ施工管理から技術管理課へのジョブチェンジを考えたのでしょうか。

施工管理はいち技術者としてやりがいもあり、楽しく取り組んでいましたが、共同エンジニアリングの社員として現場の環境を振り返ったときに、自社の後輩社員向けにもっとサポートができないかと感じたのが、きっかけです

配属先企業で働いているときに、いくつか感じる点がありました。その会社の若手社員は入社研修・3年目/5年目研修といった長期的な教育研修が充実していました。その配属先企業の研修を私たち共同エンジニアリングの技術者も一緒に受けられる機会があり、「技術力を伸ばせる!」とうれしい気持ち半面、配属先の社員同士が久々に再会して歓喜している場面を見て少し寂しく感じることもありました。当時、共同エンジニアリングでは、長期的な研修が少なく、社員同士のつながりも希薄だったので。その気持ちを糧に、自社に同期・先輩後輩との関係性を築き、施工管理者としてのスキルアップを図る研修や行事を今以上に充実させたいと思いました。

技術社員と会社のつながりを強固にしていくための支援ができ、技術者が働きやすい環境を作っていきたいと思っています。

早すぎるジョブチェンジだったが、若さが活かせると確信

──ジョブチェンジに関して、配属先企業の上司や周りの反応はどうでしたか。

上司やベテランの施工管理者からは「施工管理者としても、まだまだ伸びしろがある、もっと経験を積んでからでも良いのでは。もったいない。」と言われました。このように言われたのは、一般的には、現場で20~30年経験を積んでから内勤部署に異動する方が多いためです。

実は自分でも、5年の施工管理経験で異動するのは早いと感じてはいました。しかし同時に、この年齢だからこそ、技術管理課で私の経験が役立つこともあるという確信もありました。

現在、技術管理課には現場経験豊富なベテラン講師の方が多いのですが、若手の講師は少ないため、自分と年の近い若い講師がいたら、新入社員の方々も入社後の緊張や不安が少しでも解消できるのではと思いました。私自身も、年齢が近い分、技術以外の分野も含めて、新入社員のわからないことや不安に、より共感ができて寄り添うことができると考えています。

施工管理時代の先輩方から「頑張ってこいよ。いつでも戻っておいで」とあたたかい言葉をかけていただいたときは、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

技術者派遣会社において日本一になる

──講師としてのこれからのビジョンについて教えてください。

ここ数年、「建設業のことを何となく知っているけれども実際に何をしているかわからない。でも興味が沸いたからやってみたい!」と共同エンジニアリングに入社する未経験の方が増えています。

入社後、未経験者には導入研修を行っています。導入研修とは、入社後すぐに広く浅く建設業界を知ってもらうことによって、業務イメージをもってもらうもの。イメージもないまま、最初から「がちがちな技術」を詰め込まれても、すんなりとは知識が入ってこないですよね。自分が入社したてのころに抱えていた不安や疑問を参考に、私なりの味を出した良い緊張感をもつ講義にしようと考えています。

また、技術管理課は2021年に6つの資格取得支援研修を開講しました。この開講を切り口に資格支援研修の開催数を増やすだけでなく、若年者(1~3年目)・中堅者 (4年目~10年目)を対象とした長期的な研修を発足させ、技術者のバックサポートを推進させたいです。

私の夢は、「どの現場にも共同エンジニアリングの“技術者”がいるのが当たり前!」になること。これは容易なことではありません。ただ、何の夢もなく業務をこなすのは、性格的にできません。近い将来、技術社員が互いに切磋琢磨でき、右も左もわからなかった新入社員が同期とともに成長し、その背中を次の新入社員が追いかける。そんな技術を磨ける環境をつくることで、どの配属先企業にも通用する技術者が多く在籍する共同エンジニアリングにしていきたいです。

──応募を検討している方へひと言お願いします。

3K(きつい・危険・汚い)のイメージがある建設業界も近年、ICTの導入など働き方改革にも本腰を入れ始めました。危険と隣り合わせであること、作業服が汚れる環境などまだまだ変わらないところもありますが、建設業は社会からなくなる職業ではありません。建築物は建てて終わりでなく、維持管理や改修、ときには建て替えなど常に生まれ変わっていきます。「手に職をつける」よく耳にする言葉だと思います。学歴や職歴などは関係ありません。また、現場の経験値を積めば、さまざまな国家資格を取ることができます。建築業界では最高峰の“一級建築士”も取得は可能です。ようは目標設定と努力次第です。

“派遣”と聞くとデメリットを連想する方もいると思いますが、私が共同エンジニアリングに入った理由は、ひとつの会社の世界で生きるのではなく、たくさんの会社に派遣されることで、その会社ごとの知恵を吸収できるメリットがあると考えたからです。私自身、さまざまな会社、人、考え方に触れることで、自分の中の知識を増やすことができました。

共同エンジニアリングはキャリア採用だけでなく未経験者も歓迎しています。また、現場経験を積み、やる気やスキルが認められれば、私のように技術者をサポートするジョブチェンジ(部署異動)のチャンスも十分にあります。共同エンジニアリングに少しでも興味をおもちの方はぜひご応募ください。

 

※2023年2月10日時点の記事です