スポーツで培ったチーム精神を現場力に変えて
――どんな学生時代を経て、共同エンジニアリングへの入社を決めたのかを教えてください。
中学時代は、陸上の投てき競技とバスケットボール部を掛け持ちし、練習に明け暮れました。高校ではバスケ部で副キャプテンを務め、キャプテンのサポートや全体に指示を出してまとめ上げた経験からチームに貢献するやりがいを体感し、将来はより多くの人の役に立ちたいという思いから卒業後は公務員を目指して試験対策ができる専門学校に進学しました。
しかし、コロナの影響で試験倍率が高い状況を見て一般企業への就職活動も視野に入れたところ、施工管理は現場の管理や調整を行うことで直接職人さんの役に立てる仕事だと知り、自分の就職活動の軸とも合致していたので興味をもちました。
また、自分の仕事が、建物や設備として目に見える形で残り、さらには多くの人々の生活の質を向上させるという建設業界ならではの社会貢献性の高さも魅力に感じ、施工管理を目指すべく入社を決めました。
――建設業界の知識ゼロからのスタート。現在までの経緯を教えてください。
入社1年目は施工計画書作成を担当。大きな機器の搬入方法やクレーン車の配置図、荷重計算など、1年かけて幅広い内容を経験しました。また、「2級管工事施工管理技士」の資格にも挑戦しました。隙間時間を活用して、テキストを見て過去問を何周も繰り返し解いた結果、1年目の冬には一次試験に合格できました。
その後、2年目からはJPX日経インデックス400にも名を連ねる歴史あるスーパーゼネコンのプロジェクト現場にて施工管理業務をしました。工事は準備が8割を占めるという教えのもと、日々自分を律して抜かりなく事前準備をしてから現場に立ちました。しかし、実際はイレギュラーな事象や、現場調査をしないとわからない細かい事情に直面することが多く、毎日が驚きと戸惑いの連続でした。
そのような中でも、作業員さんはみんな協力的で、作業を見せながら丁寧に教えてくれました。そのときに「わからないところはすぐに素直に聞く。その分、現場の整理や職人さんのサポートなど自分の努力次第でできることはストイックに全力でやろう」と決め、今でもその姿勢は続けています。
現場からの信頼とねぎらいが大きなやりがいに
――現在はどのような業務を担当していますか?
現在は財閥系大企業子会社の汎用ボイラー・吸収冷温水機メーカーで、冷温水発生機や冷却塔などの空調機器の更新工事を担当しています。経年劣化した既存の設備を新しく入れ替える作業の管理です。既存の機械の電気を止めて分解・搬出、新しい機械の設置と動作テストをして、お客様に引き渡すのが一連の流れです。この工程を10〜15人の作業員さんとともに進めています。
業務中に意識しているのは、積極的に現場の仲介役を担うことです。作業員さん同士のやり取りは、それぞれの担当があることから少なくなってしまうことがあるので、間に入って連携がスムーズに進むよう声掛けをしながらサポートをしています。それこそ学生時代に打ち込んだバスケや野球で培った「チームでうまくやっていく力」が今活きていると感じますね。
また、以前は新設工事を担当することが多かったのですが、現在は既存設備の更新が中心になってきました。既存設備の場合、稼働中で動きを止められない機械があるため、すでに動いている設備の現状を素早く把握して、「現場合わせ」で施工しなければならないこともあります。また、機械の稼働を止めている間に作業するという仕組み上、時間が限られるので、工程管理が重要です。ここが難しくもあり、成長できる点でもあります。
――責任の大きい業務の中で、特にやりがいを感じた瞬間や印象に残っているプロジェクトがあれば教えてください。
3年目になったばかりの頃、クライアント先の中でも大規模な工事を担当させてもらいました。高性能な機械を複数台入れ替える重要なプロジェクトで、動く金額も今までとは桁違いの大きさでした。3年目とは言っても業界で見たらまだ新人。「私にできるのか」と不安やプレッシャーはありましたが、それ以上に普段の業務への姿勢から私を信頼して仕事を任せてくれたという期待に応えたい思いが強く、毎日背筋が伸びる気持ちでした。
計画通りに進めるために4か月間、徹底した事前準備を心がけました。今までの現場経験から事前準備の精度がいかに現場へ影響を及ぼすか身に染みてわかっていたので、「何をすれば職人さんがスムーズに作業を進められるか」を念頭に置いて妥協せず行動しました。
工事が終わった後、お客様から「本当によくやってくれました。ありがとう」と声をかけていただいたときは、もう痺れるほどにうれしかったですね。「人の役に立ちたい」という思いが形になり、もっと頑張ろうというモチベーションが湧きました。
充実した支援を背にさらなる成長を
――共同エンジニアリングで働く魅力はどのような点でしょうか?
安心して働くことができる環境です。現場に出て間もない頃は、業務量が自分のキャパシティを超えてしまい、どうすればいいのか悩んだこともありました。営業担当に相談したところ、すぐに人員配置を見直す調整をしてくれたのです。現場では相談しづらい悩みもしっかり受け止めてくれる姿勢に、心強さを感じました。また、「キャリアサポート課」という相談窓口があり、月に一度のアンケートや半年に一度の面談を通じて常にサポートが受けられる体制が整っています。こうした一人ひとりへの伴走体制のおかげで、安心して業務に取り組めています。
また、派遣業態ならでは強みとして、複数の現場を経験し、幅広く知識とスキルを培えることも大きな魅力です。現場が変わって工事内容や分野が異なっても、前の現場で学んだことを活かしながら成長を実感しています。
――今後のキャリアについて、目標や挑戦したいことはありますか?また、建設業界に挑戦しようと考えている方へアドバイスをお願いします。
幅広い知識と経験を生かし、自信をもって活躍している先輩方を見ていると「私もこうなりたい」と憧れますね。いつか後輩ができたら、気軽に質問や相談に来てもらえるような、頼れる存在になりたいと思っています。
また、建設業界でのキャリアアップには資格取得が大きな武器になります。私も現在、「1級管工事施工管理技士」の一次試験に挑戦中です。実務経験の年数が足りなくても、一次試験だけは受けられる資格も多く、社内では資格取得をサポートする研修もあるため、学びやすい環境が整っています。
共同エンジニアリングでは、未経験でも「挑戦したい」という意欲次第でどこまでも成長できます。目に見えて自分の成果が出るのは、建設業ならではのやりがいです。現場ではコミュニケーション能力、特に自分から話しかける積極性が重要です。礼儀を弁えつつ誰隔てなく話しかけにいくことを心がけていると、周囲の人たちと関係が良好になり頼ってもらえることも増えるので成長につながるのではないかと思います。
※2025年5月29日時点の記事です