現場責任者として仕事を任せてもらえることが「やりがい」に
──入社までの経緯や、就職した理由を聞かせてください。
学生時代はずっとバスケをしており、大学も体育学科に進学。もともと教員志望だったのですが、就職したいと思っていた高校の採用枠が充足している状態だったことから、一般企業への就活を始め、その中で知ったのが当社でした。施工管理という業務について、面接で教えてもらったり、自分で調べた知識などから「普段は知ることができない、建造物の裏側を目撃できる」というところにおもしろさを感じ、入社を決めました。
──5年勤務されている中で、ポジションの変化などはありましたか?
プロジェクトの変更にともない、ポジションが大きく変わったことがあります。以前の役割は書類の対応といったデスクワークよりも、現場担当がほとんどでした。そのプロジェクトが終了する前くらいのタイミングで、営業担当者から「次はどんなプロジェクトに進みたいですか?」とヒアリングを受けたのです。いくつかプロジェクトを提示してもらった中から、「これまでとはガラッと変わる元請けの環境で、新たなチャレンジができる」という理由で、今のプロジェクトを選びました。営業担当者からの助言も後押しになりましたね。自分のキャリアプランからプロジェクトを選べたり、ポジションをガラリと変えたりできるのは、共同エンジニアリングで働く上での魅力のひとつだと思います。
──現在、任されているポジションや業務の特徴などについて教えてください。
施工管理業務の現場責任者というポジションになります。工事や施工作業の計画策定段階から参画し、現場や工程管理、所轄官庁への書類作成などを幅広く担当しています。ある1日の流れで説明すると、朝礼後に職人さんたちに作業内容を共有し、日によってクライアントとの打ち合わせや計画の立案、発注業務などを行いつつデスクワークを進めます。信頼を受けて現場を1人で任せてもらっている分、自身の知識や経験は大きく求められます。大変なこともありますが、得られる充実感は格別です。
プロ意識が芽生え、こだわりを追求するように
──5年間、施工管理として働かれる中で、ご自身として気持ちの変化や成長を実感されたポイントはありますか。
最初のころは何をするにも、右も左もわからない状態でした。実際に行動に移す前にも、責任者などに相談しないと、何も決められないという未熟さがあったことを覚えています。しかし、5年間頑張ってきたことで知識やノウハウも身につき「こうしたら、絶対に大丈夫だ」という経験に裏打ちされた自信も持てるようになりました。そこは胸を張って「成長した」と自分を褒めてあげたいところです。苦労もありましたが、それを乗り越えてきたからこそ、「1人体制で担当する」という今の現場でも頼りにしてもらえる存在になれました。
“プロ意識”や“こだわり”が生まれたことも大きいです。前のプロジェクトでは、「自社の空調設備の管理に専念する」という立場で、「指示されたことを的確にこなす」のが精一杯でした。元請け側に回ったことで求められている業務内容や視点、目標が上がりました。今は空調設備をはじめ、電気や建築、エレベーターや駐車場に至るまで全体を把握して管理するのがミッションになります。視野を広くし、周りのことを考えながら業務を推進するのはもちろんのこと、クライアントとの打ち合わせを通じて「どんな意向を持っているのか?」を汲み取って計画に盛り込むことも重要です。
──“プロ意識”や“こだわり”が発揮されるシーンや、その意識が育まれた理由などを聞かせてください。
こだわりは、元請けとしての「品質や仕上げ」です。例えば過去は「施工現場で使用するスイッチやレバーが、設計通りに設置されているかを確認する」という役割でしたが、今は、ユーザーのことを考慮し、「こっちの方が使いやすい」と自ら図面を引いて決定しています。現場の責任者を1人で任せてもらっているという影響力の大きさは、“プロ意識”や“こだわり”の下地になっているのではないでしょうか。理由としては、「お客様目線」で仕事に取り組む責任者の方の姿勢が印象的だったことです。見栄えは当然ながら、使用する資材の安全性などにも丁寧に気を配り、管理していました。また、その方が一番考えていたのは、「完成後のアフターフォロー」についてでした。例えば「今の図面のまま進めると、将来漏水が起こる可能性がある。新築の段階で改善しておく必要がある」と細部まで確認し、指示を出していたのです。その方の名前が出てくる度に「豊富な経験を積んでいるからこそ、プロ意識を持って取り組んでいるのだろうな」と思いを巡らしていました。それが、自分自身の仕事に対する責任感にもつながっていると感じます。
思い描いた通りに、大規模な現場を動かすおもしろさ
──業務で大変に感じたことや、乗り越え方などについて教えてください。
先述の通り、多岐にわたる業務領域と複数の現場を担当しているのですが、「全部1人で見る」というのが初めての経験だったので、本当に大変でした。責任者として、管理業務から書類作成まで広く任せてもらえる裁量の大きさはありますが、なかには初めて手掛ける業務もあり、慣れない間は「大量のタスク」に頭を抱えそうになったこともあります。乗り越え方としては、自分で詳細に調べて、それでもわからなければ素直に上司たちに聞いて学びました。1人に任されることは重責ではありますが、その反面「信頼されていることの証」でもあり、今の仕事に満足しています。
──仕事のやりがいを感じるのは、どんなときでしょうか?実際のエピソードも交えて教えてください。
大変さと表裏一体なのですが、「新しいことにチャレンジする」ことは、大変さよりもおもしろさの方が勝ります。計画段階や現場管理、書類業務に至るまで全体的に携わることで壮大なプロジェクトが進んでいくことを肌で感じられるこの仕事に、大きなやりがいを感じます。エピソードとしては、著名建築家が設計した、都内の商業施設と居住空間が一体となった複合施設の建築に施工管理として約2年従事したのですが、それが完成した後、友人たちに「あのオシャレな施設に関わったよ」と自慢したのは良い思い出です。純粋に「建物が作り上げられていく、美しい光景」が大好きですね。これは、この業界にいないと目にすることができない、おもしろさです。
──どのような方が、共同エンジニアリングの施工管理に向いていると感じますか?
私個人の意見になりますが、もし未経験スタートの後輩を迎えるとしたら「学ぶ意欲が高い」「知ったかぶりをせず、わからないことはしっかり質問してくれる」という方だと、安心して働けますし、仕事を教えやすいと思います。特に今の現場はクライアントと関わるので、「確認すること」は絶対条件です。新たな知識を吸収する意欲があり決断力がある方に興味をもってもらえたら、とてもうれしいです。
※2025年4月8日時点の記事です