みんなが使う、住宅設備の安全を守る
──これまでのキャリアと、共同エンジニアリングにご入社された理由を教えてください。
高校卒業後、もともと料理が好きだったこともあり、飲食店で社員として働いていました。仕事は楽しかったですし、管理職としてメンバー育成や店舗運営に携わるなど、やりがいも大きかったです。ただ、どうしても飲食という仕事ですとお休みや勤務時間が不安定になりがちで、自分のプライベートがおろそかになりがちでした。そこで結婚を機に、前職の経験を活かしつつ、自身の求めるワークライフバランスを目標として、転職を決意したのです。最初はオフィスワークも視野に入れ、転職活動をしていました。「ずっと座っているより、動きのある仕事の方が向いている」と自己分析して探していたところ、担当者から紹介されたのが当社でした。建設業界は予想外でしたが、電気工事士の夫の話を聞いていたので、なんとなく現場のイメージがありました。
──入社の決め手は、どんなところでしたか?
休日などの条件面が整っていることが大きかったです。また、現場の作業や工程の管理を全体的に行う施工管理は、前職でマネジメントをしていた経験を活かせると考えたことも後押しとなりました。あとは細かいところで、面接担当者が明るい雰囲気で話しやすく、とても実直に向き合っていただけたことが印象的でした。業界についての疑問や質問にも明確に答えていただき、安心できたこともプラス要因でした。
──現在の業務内容について、具体的に教えてください。
住宅設備の製造や販売を行っている大手企業で、新築マンションで使用される住宅設備の施工をサポートしています。まずは施工管理職の上司のもとで、キッチンや洗面台などの搬入の際に「◯号室へ」と番号を振り、資材を運ぶ「荷揚げ屋」という専門の担当者に指示を出します。職人さんの取り付けが終わったあと、問題がないかをチェックする自主検査を実施するまでが主な業務です。検査では「傷がないか?」「もしあったら、どんな補修や交換が必要か」を調べてリストアップします。また、キッチンなどの上に取り付けられている「吊り戸棚」が落ちることがないように、実際に引っ張るなどしながら強度を確認することも重要な仕事です。ほかには、施主検査や搬入作業の立会いなども行っています。
前職で培った経験を、現場で活用
──配属後、最初に感じた苦労や、それを乗り越えるための工夫はありましたか?
専門用語や住宅設備の名前など、覚えることが多くて大変でした。検査のときも、キッチンの仕様やグレードの違いなどによって確認する箇所が違います。細かいところだと、「ビスの打つ場所の違い」「特殊仕様」といったイレギュラーなことも覚える必要が出てきます。その基礎となる部分を覚えるのに、だいたい2週間ほどかかりました。
配属後早々に繁忙期がやってきたこともあり、知識面で不安な部分がある中で初めての検査に入ったのですが、周りの人たちや、先輩たちが教えてくれる環境だったので「困った」と感じたことはありませんでした。
工夫したことでいうと、頭だけでは到底覚えきれないので、常にメモをとることを心がけ、それを都度見返しながら徐々に身につけていきました。図面にも情報を書き込むことで、作業や設備のことを把握しやすいようにしていましたね。
──職人さんとの連携も、密にとられているそうですね。エピソードなどを教えてください。
優しく親切に接してくれる職人さんばかりで、とても雰囲気の良い現場です。普段からフランクに話しかけてくれて、こちらからも積極的に声をかけています。暑いときに飲み物を差し入れし合ったりすることもありますし、なかには私が結婚式を挙げたことを知り、お祝いをくれた方もいました。もちろん、普段から仕事の会話で関係性を培っていることが前提にはなりますが、休憩中は、さまざまな話で盛り上がります。
──ワークライフバランスの実現は叶いましたか?
現在は大型連休などでしっかり休め、定期的に遠方の実家に顔を出せるようになりました。また、深夜の帰宅もないので、家族と過ごす時間が増えました。
アクティブで、動きのある仕事が楽しい
──仕事での「やりがい」や達成感につながる瞬間を教えてください。
大変なことと表裏一体ではあるのですが、「物量が多い」ときに、ひとつの間違いもなく無事に現場を終わらせることができたときは、うれしい気持ちになりますね。具体的なエピソードとしては、物量を表す「才」(※1才=約27.8リットル)という単位があるのですが、あるとき2500才(※家庭用のお風呂約290個分程度)の業務がありました。膨大な物量に対して、1個ずつに部屋番号を割り振るのですが、別のところに荷物が運ばれるような間違いを起こさない正確さが求められます。しかし、物量に応じて荷揚げ屋さんもたくさんいるので、彼らの手が空かないよう確認スピードも求められます。そのため、スピードと正確性を両立させてやり終えることができた時は、大きな達成感を味わいましたね。
──共同エンジニアリングで働いてよかったと感じたことを教えてください。
色んな現場を経験できることで自分にとって魅力的な仕事を見つけられることができるところがメリットだと思います。仮に最初に入った現場や仕事が自分に合わなかったり、キャリアアップのために違う業務を希望したりという場合でも、会社からのサポートがあるので、そこも魅力だと思っています。
──最後に今後の目標と、「こんな人が、当社に向いている」というタイプを教えてください。
個人の目標は、もっと上の工程を担当できるように、今の仕事を頑張ることです。例えば今は「取り付け後の検査」が自分の職域ですが、その「前段階の検査」も存在します。これは土台の部分に詳しくなければできないため、難しい業務です。今はベテランの方が担当しているそれらの業務を、徐々に任せてもらえるようにステップアップしたいですね。
当社に向いている方だと、「1日中デスクに座っている」よりも、「アクティブに動くのが好き」な方に向いているかなと思います。また、私が職人さんから言われたことをお話しすると、「細部まで目が行き届いているから検査に向いているね」とのことだったので、そういった方も向いていると思います。あとは、「分からないところは質問する」ことをしっかり重ねていくと、スムーズに現場に溶け込めますし、スキルアップも早いのではないでしょうか。といっても、複雑に考えることなく「最初はちょっと頑張って、自分から話しかける」ことを心がけていれば、現場監督も職人さんもみんな良い方ばかりなのですぐに受け入れてくれますよ。
※2025年1月14日時点の記事です