現場の方との積極的なコミュニケーション
──共同エンジニアリングに入社したきっかけや、ICT推進部に配属になったときの感想を教えてください。
大学で学んだ会計学の知識を活かそうと、最初は大手銀行でインターンを経験しました。しかしそこで、「自分には向いていない」ことを感じ、別の道を探すことにしたのです。当時やりたかったことや自分の将来を考えた時に、「資格や技術が手に入る業界で仕事に就こう!」と決心し、転職エージェントに相談したところ、紹介してもらったのが当社だったのです。最初は想定もしていなかった建設業界の仕事でしたが、面接で楽しい雰囲気を作ってくれたことが心に残り、当社を選びました。研修後、ICT推進部が配属先として決まったのですが、「今までにないことをやっていく、チャレンジの多い部署」と聞いて、「成長できるチャンスだ」と感じました。
──最初の配属先で、DX化ツールの浸透を担当されていたそうですが、当時はどんなスタートを切ったのでしょうか。
大手ゼネコンに配属となり、タブレットで工程管理し、業務効率化を実現するツールやソフトの導入を担当しました。DXやICTの知識はほぼなく、未経験からのスタートだったので、まずは現場の環境やツールの勉強に取り組みました。また、働いている方にとっては当然作業が優先ですので、作業を中断させてでも声をかけに行くのは、その後の関係性構築やツールの普及に悪影響です。そこで、作業の進捗を確認し、「今は作業がひと段落しているな」というタイミングを見計らって話しかけることを心がけていました。
──現場に馴染むために、その当時「努力したこと」はなんでしょうか?
普段からコミュニケーションを密に取ることによって、信頼関係を築くことに努めていました。フランクな雰囲気で会話をしつつも、ツールの導入は有益であるとアピールできるよう意識をするのです。すると、こちらの話を受け入れてくれやすくなると感じています。
「その場で終わり」ではない、永続的な関係性がやりがい
──業務の中で大変に感じたところや、それを乗り越えた方法などを教えてください。
DXツールを、自分の中で噛み砕いて理解するのが大変でした。私自身がツールの使い方を隅々まで理解していないと、レクチャーするのは難しいからです。DXツールの理解については、最初の配属先で研修を受け、現場と接する中で地道に覚えていきました。場数を踏み、さまざまなアプリやソフトを使用することで、徐々に身に付けるやり方です。また、「DXや効率化は、一朝一夕で浸透するものではない」というところも難しいと感じました。私たちで最初のレクチャーはできても、その後の浸透や発展は現場の方が主導して行っていただく部分です。実際、皆さんから「今までのやり方で構わない」とご意見をいただくことも少なくありません。これは「導入による便利さ」を体感してもらうしかないので、地道に活動するほかないと考えています。
──仕事で「やりがい」を感じることや、それにまつわるエピソードはありますか?
現場支援でDXツールについてレクチャーした後、「新しい機能を使いたいのですが、どうしたらいいですか?」といった連絡をもらえると、「現場に受け入れられて、関係を構築できた」とうれしい気持ちになります。また、初めて説明した時に「導入したら、少しは便利になるかもね」くらいの温度感だった方が、今は「ないと困る!」と断言するレベルまで使い込んでくれているのを見たときは、やりがいにつながりました。
──働いていて「楽しい!」と感じるポイントはどこでしょうか?
DXツールを、各現場に合わせてカスタマイズできるところですね。特に今の配属先ではその自由度が高まったので、現場の意見を吸い上げながら、実態に即して最適化するのは、自分の裁量に任された部分でもあるので楽しいです。自分が関わった現場からのフィードバックで「役立っている」「喜んでもらえている」ことを教えてもらえることも多く、楽しい部分です。
国土の基盤となる建設業界を、DX化で支えるおもしろさ
──『ICT推進部』との関わりと、現在のクライアント先での様子やエピソードなどを教えてください。
『ICT推進部』は現在14名で、私たちDX班と測量などを行うCAD班が約半数ずつ在籍しており、そこに事務の担当者もいる組織です。クライアント先に常駐しているため、遠隔で仕事の相談を持ちかけるなどで交流しています。現在のクライアントは以前と比べると規模は小さいものの、安定した経営基盤と独自の技術を持つゼネコンで、私も含めて当社から4名が配属中です。
私と同期の園部は、共に以前の配属先でDXツールの促進を担っていたので、今回の配属先でも普段からやり取りをしています。そこで、新人の育成にも力を注いでいるのですが、私的にはちょっと苦戦しており、教え上手な園部とやり取りをする中でマネジメントのやり方を身に付けていますね。
──共同エンジニアリングで働く上での魅力は何でしょうか?
「1つの企業に縛られることなく、建設業界全体を横断して数多の現場に挑戦する」という働き方ができるのは、当社に所属しているからこその魅力ではないでしょうか。特に『ICT推進部』では、現場のDX化を進めるという貴重な経験を積むことができます。毎日の積み重ねが、回りまわって建設業界全体を支える方々に「便利になった」と思ってもらえれば、このうえない喜びです。
──今思い描いている、キャリアビジョンについて教えてください。
まずは今のクライアントの現場をすべて回って、効率化を促進するのが目下の目標です。その先については多岐にわたる企業に赴いて「DX業務」のキャリアを伸ばしていく道もあると思う反面、1つの会社に留まり、社内のDX文化を育成していくという選択肢もあるように感じますし、悩んでいる最中です。これからもDX業務の需要は高まっていきますし、スキルを磨く機会も増えていくと思います。毎日の業務で研鑽を積みながら、明確なキャリアビジョンを確立していきたいです。
※2024年12月26日時点の記事です