難解さに挑み、解決する。新卒入社で見つけた、建設現場の醍醐味。

幼きころより父親の仕事を見て、「建設業界」に親しみのあった石毛航成さん。自身の就職活動期では建設業界に絞り、現在は計装設備の工事という専門領域の現場で活躍されています。今回はそんな石毛さんにインタビューしました。

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父親への憧れから見つけた「やりたいこと」

──就活時代や、共同エンジニアリングに興味を持ったきっかけを教えてください。

私の場合、第一志望として建設業界を選んで就職活動をしていました。理由としては、父がガラス工事の会社を営んでおり、「建設」という仕事が身近な存在だったからです。子どものころに父の作業現場を見る機会があり、頑張っている親への憧れが原点としてありました。当社のことを「いいな」と思ったのは、「多岐にわたるプロジェクトの中で経験を積む」という働き方に惹かれたことですね。

──共同エンジニアリングに入社した「決め手」は何でしょうか?

派遣就業という形を取ることによって、一つの会社に留まることなく「いろいろな経験を積んで、学べそうだ」と感じたことです。建設とはいえども多方面に興味があったので、希望や経験によって様々な現場やプロジェクトに配置される業務形態は魅力的でした。また、面接担当の方がとても聞き上手といった印象で、そういったこちらの要望をくみ取り、「いろいろな現場で働ける」ということを伝えてくださったのも大きかったです。最終的に、「この会社なら憧れの建設業界で頑張れそうだ」と思い、入社を決めました。

──現在の業務についてお聞かせください。

大手電機メーカーのグループ会社で、主に大型ビルなどの計装設備の工事に関わる業務を担当しています。計装設備とは、スプリンクラーやタッチパネルに関わるセンサーや計器類、制御システムや空調などの設備のことです。実務としては、施工管理を取りまとめるリーダーの下で、書類作成や写真撮影、安全管理といったサポート業務をしています。特殊な領域で覚えることも多岐にわたるため、半年経った今も勉強を重ねている最中です。また、夜中に無許可での立ち入りなどが無いよう、詰め所や機器類が入っているフロアを施錠しているのですが、そういった場所の施錠管理も私の仕事です。

自分で決めた道を「続けること」で切り拓く

──業務における「特殊性」を感じるのは、どんなことでしょうか?

膨大な数の設備機器の種類、さらにそれに付随するパーツ、そして無数にある配線の役割など、とにかく覚えることが膨大で、特殊な道具も多い点です。たとえば雷が落ちるケースを想定して、設備には避雷器や安全装置など、さまざまな機器があります。被害を受けた場合は、三相電源(大きな機械を動かすための特別な電気)の流れる順番を調べる「検相器」や、通電を確認する「検電器」といった、特殊な道具を使って一つひとつ丁寧にチェックしていきます。

──覚えることが膨大など大変なこともあると思いますが、どんな方法で乗り越えていますか?

あくまで自分の考えですが、「続けることが大事だ」という気持ちが強いです。正直、間違えた時は落ち込みそうになることもありますが、「踏みとどまってやり抜くことで、何とかなる」という信念があります。たとえば、「勉強しても頭に入ってこない」ときも、数をこなして経験を積んでいくうちに自然と覚えていくとポジティブに考えるようにしています。「習うより慣れろ」で、体に馴染ませていくイメージですね。もちろん、リーダーや周りの人たちも詳しく説明しながら教えてくれ、サポートしてくれているという環境も手助けになっています。

──「踏みとどまる」という信念は、どこから沸き起こってくるのでしょうか?

私の信念は、高校まで続けていた野球での経験からきています。厳しい指導や練習を通じて多くの困難を乗り越える力を身につけました。「大変さ」があったからこそ、得られたことや役立ったことが数多くあり、「好きな野球たからこそ頑張りたい」という考えも持っていました。当社で働くことも同じように、「建設業界で頑張りたい」と自分で選んだ道です。とことん食らいついていきたいと決意しています。

複雑だからこそ、推理して解析するのがおもしろい

──やりがいを感じるところや、エピソードを教えてください。

社内研修で基礎的なことは学んでいたものの、特に建設関連の勉強を大学でしたわけではなかったので、「実際の現場で上手くやれるか不安」という状態からのスタートでした。しかし、機械のことや部品、作業工程や図面の読み方などを徐々に覚えることで、できることが着実に増えていくのを実感できるのは、やりがいにつながります。また、業務の中で新たな発見をすることが多いところも、仕事の魅力の一つです。複雑な設備の工事を担当する際に、今までの知識と結びついた結果「こんな風になっているんだ!」と理解できた時は、迷路を解き明かしたような発見とおもしろさがあります。

あと、少しやりがいの話とは違うのですが、テレビなどで計装工事に関係するようなドキュメンタリーなどがあると、自然と目がいくようになり、その凄さに感動するようになりました。先日、ある鉄道の車両について解説するシリーズを観ていたときに、車輪に水のシャワーを当てて摩擦熱を抑制するというシステムに、最新のセンサーが使われていることが放映されていたのです。そして不具合などがあれば、すぐに車両全体が止まるようなシステムが導入されていることを知り、「現場の、スプリンクラーと熱感知センサーの関係に似ている」と興味深く感じましたね。視野が広がり、以前よりもいろいろなものに興味が向くようになりました。

──今後の目標やキャリアビジョンをお聞かせください。

もっと勉強して、スキルアップしていきたいという気持ちが強いです。憧れの建設業界に入りましたが、施工管理としてのキャリアを目指している一方で、設備以外の施工管理にも興味が出ています。この辺りはまだ半年の経験しかない修行の身なので、コツコツと業務を覚えたり、周りの方々から意見をいただいたりすることで、自分のキャリアプランを明確にしていきたいと思います。

 

※2024年12月26日時点の記事です