【施工管理】ホワイト企業を見分けるには?特徴を押さえておこう

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建設業界への転職を考える際に、労働環境が気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、現在建設業界で増えつつあるホワイト企業の特徴と、見分け方を解説します。これから施工管理を目指す方や、現在の職場がブラックと感じていて転職をお考えの方は参考にしてみてください。

【施工管理】建設業界全体でホワイト企業が増えている!その理由は?

建設業界は、若手の就業者が少なく人材が定着しにくいことから、深刻な人手不足に陥っています。そのため、国主導で働き方改革が進められるようになり、大手ゼネコンを中心にホワイト企業が増加しました。まず、ホワイト企業が増えている理由について、業界の動向を踏まえてご紹介します。

1.働き方改革が浸透している

2019年4月1日より施行された改正労働基準法により、時間外労働の上限が規制されるようになりました。建設業はこれまで上限規制が猶予されていましたが、2024年から時間外労働(残業時間)の罰則付き上限規制が適用になります。そのため、労働環境の改善に取り組む企業が増えているのです。

また、今までは週休1日制が基本とされてきましたが、現在は週休2日制の導入が進んでいます。

2.社会保険の加入率アップ

従来、建設業界には社会保険未加入の会社が多くあり、問題視されてきました。それを受けて、国と業界による以下のような社会保険加入対策が実施され、加入率が向上しています。

・社会保険未加入の業者の公共工事請負不可

・社会保険未加入作業員の現場入場不可

加えて、2020年10月の改正建設業法の施行により、建設業許可・更新時に社会保険加入義務が課されました。そのため、2025年9月末にはすべての建設業許可業者が社会保険に加入する見込みです。

3.建設のIT化

働き方改革の必須であるIT化は、建設業界でも進められています。

国は建設業におけるIT活用を「i-Construction」と名付け、建設会社の技術開発に協力し始めています。現在さまざまな取り組みを実施中で、2025年までに2割の生産性向上を目指しています。これにより休暇を取りやすい労働環境の実現が期待できます。

とはいえ、建設業界は人手不足のため、未だブラックな働き方を強いられるケースも多くあります。転職する際は、次に取り上げるホワイト企業の特徴を押さえておきましょう。

【施工管理】ホワイト企業の4つの特徴

ホワイト企業に明確な定義はないものの、一般的に従業員が働きやすい環境を整えており、適切な賃金が支払われている企業を指します。

自身の働き方に対する考え方によっても基準は変わります。とはいえ建設業界でホワイトと呼ばれる企業には、以下の4つの特徴が見られることが多いので参考にしてみてください。

残業時間が少ない

建設業は作業の進捗が気候に左右されることもあり、残業が発生しやすい傾向です。

厚生労働省が2014年にまとめた「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査報告書」によると、建設業の1日の実働時間(残業時間含む)は、「9時間以上~10時間未満」より長時間であると回答した割合が4割を超えています。

そのような環境でも残業時間が少なければ、従業員の働き方について配慮がなされているといえるでしょう。

残業時間は募集要項に目安が記載されている場合もあるので、自分が何時間まで残業を許容できるかを事前に決めておき、会社選びの参考にすることをおすすめします。

また、現場への直行直帰ができる会社も移動時間を短縮できるので有利です。

給料に納得できる

労働に対して適切な賃金が支払われているか、その給与水準を判断するには、平均値との比較が判断材料になります。国税庁「令和3年民間給与実態統計調査」によると、施工管理を含む建設業の平均年収は約510万円でした。

給与設定は職種や年齢、経験などによって差はありますが、平均よりも大幅に低い場合は業務に見合った給与が支払われていない可能性もあるので注意が必要です。

なお、資格を保有している場合は資格手当がつく会社もあるため確認しておきましょう。建築施工管理技士のほか、土木施工管理技士や建築士などが手当の対象となる傾向にあります。

休日が確保されている

休日がきちんと確保されている企業もホワイトの可能性が高いです。

年間休日日数が120日前後あると、週休2日の働き方ができる可能性が高く、それ以上になると、お盆や年末年始などの休暇が別途用意されていると考えられます。

また、会社として働き方改革が進んでいるのかも検討材料となるので、可能であれば、実際に働いている人の話を聞きに行くことをおすすめします。

工事の工期に余裕がある

建築業では、受注している工事の工期に余裕があることもホワイト企業の特徴です。

工期に余裕があると、業務が間に合わず残業が発生することがありません。有給休暇が取りやすい環境といえます。

【施工管理】ホワイトに働く3つの方法

建設業界の働き方改革は進んでいますが、会社自体がホワイトに見えても、実際は施工管理の業務が忙しく残業が多いケースもあります。ここでは施工管理としてホワイトに働く方法を3つご紹介します。

派遣で働く

派遣の場合、配属先の企業が労働を命じることができるのは、派遣元との36協定の範囲内になります。残業が発生する場合には残業手当が支払われ、サービス残業はありません。

労働時間は派遣元や行政からもチェックが入るため、問題があれば是正されます。

また、派遣では1社に限らず、企業によってはさまざまな配属先を選べるので、自分が働きやすい環境で働けることもメリットです。

施工管理派遣のメリットは、以下の記事でも詳しく説明しています。あわせてご覧ください。

施工管理派遣のメリット・デメリット!派遣会社を選ぶ3つのポイント

派遣での働き方に興味がある方は、ぜひ共同エンジニアリングにお問い合わせください。共同エンジニアリングは、経験者はもちろん、未経験から施工管理に挑戦したい方のサポートも行っています。

元請けの建設会社で働く

元請けの建設会社は、働き方改革への取り組みが早いことが特徴です。

なかでも建設業最大手のスーパーゼネコンであれば、働き方改革はすでに浸透しているため、ホワイトな環境で働ける可能性が高いです。給与面や福利厚生面も期待できます。

また、元請けは納期の調整ができることも強みです。無理なスケジュールになりにくいこともあり、残業発生や有給休暇が取りにくい状況が生まれにくくなります。

ITツールの導入が進んでいる会社で働く

ITツールの導入が進んでいる会社もホワイトな働き方ができると考えられます。

前述したように、建設業界では国がIT化を推進しており、時代に合った働き方に移行できている建設会社は、ホワイトな労働環境にある可能性が高いです。

ITツールの導入に積極的な会社は、業務効率化への関心も高いと考えられます。そのため残業が発生する可能性も低いと判断できるでしょう。

女性や外国人採用比率が高い建設会社で働く

女性の活躍が多い場合、産前産後休業や育児休業をはじめ働き方改革に沿った企業運営ができている会社だとアピールできるでしょう。休日や勤務時間についても、業界全体の取り組みと同様に運用されている可能性が高いです。

また、外国人材を活用している企業は、多様性を取り入れる柔軟性を持っていると考えられます。多様な人材が活躍できるよう社内制度を整えている会社も多いので、ホワイトな環境で働けるはずです、

まとめ

昨今の建築業は働き方改革が進んでおり、ホワイトな環境で施工管理の職に就くことは十分できると想定されます。ホワイトな企業であるかは、残業・給料・休日・工期の余裕などから総合的に判断しましょう。サービス残業なく休日をきちんと取り、ワークライフバランスを実現したい方は派遣での働き方もおすすめです。